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ダルビッシュとショッカー

日ハムのダルビッシュが期待以上の投球をして
日ハムが日本シリーズの初戦をとった

ダルビッシュの長い腕がよく撓り
ボールは激しく回転し
ホームベースのあたりで急激に変化する
ダルビッシュの投げる球はまるで
卓球のボールみたいにスピンがかかっている
そのようすが テレビ画面からわかる
空振りをする様子で伝わってくる

52型フルハイビジョン液晶の最適コンテンツのひとつだと思う

*****
一方で、放送の合間には、
新しいパチンコ台
ショッカーと戦う仮面ライダーたち という趣向らしい

ショッカーという軍団くらい、
戦略に欠けた集団も珍しい
長期ビジョンを発表したこともないし
派閥も内紛も聞いたことがない
フラットで場当たり的な素朴な集団なのかと
一瞬思うが、そうではない
そんなはずはない

目的は世界支配ではなく、
世界に現在のまま寄生し続けることである

仮面ライダーを
実質支えているのはショッカーである
ショッカーがいなければ
仮面ライダーは無用の長物なのだ

発生原理から説明すると、
仮面ライダーよりも先にショッカーが成立している

ショッカーが人体改造しようとしたものの、
ある種の失敗が生じ、そこで仮面ライダーが誕生したと説明される

当然、それは失敗ではなく、シナリオどおりなのであって、
ショッカーという組織を維持するために、
仮面ライダーが必要だったのだ

仮面ライダーの立場に立って考えてみよう
そのように道徳科で教えられるのだから
容易に分かるように、ショッカーがいなくなってしまったら、
仮面ライダーは生活できない
仮面ライダーが怪我をして2年くらい休養しても、
ショッカーとしては、マスコミ対策で別のことを考えればいいだけで、
たいして打撃にはならない
代わりの仮面ライダーを作るとしても、
簡単な技だけでいいのだから、とりあえず人選も難しくない

社会人としての仮面ライダーは不安定なのだ
資格もないし、技といっても、
「子供が容易にまねができて、誰も怪我をしない」
ものに限定されるのであるから、
技で差別化することもできない。

いずれにしても、ショッカーを本気で撲滅するために
仮面ライダーがいるのではない
本気なら、仮面ライダーは、ボスを相手にして、必殺技を繰り出すはずだ
しかしそれはしない
ただ週に一度、負け役の怪人を相手にして、
安全にライダーキックをしてみせる

ショッカーが消滅すれば仮面ライダーも過去の人となる
むしろショッカーを維持するための装置が仮面ライダーとの
週に一度の興行である

ここは最大の注意を要する
隣国が悪い奴だから、防衛費を削ることはできない
という理屈で説明することが多いものだ。
つまり、ショッカーが悪いから、仮面ライダーはますます重要だ!
なんて日テレで宣伝している

でも、
隣国を援助するために、隣国には悪役になってもらい、
こちらは正義の味方を演じる、
そのようにすれば、援助をする代わりに、
正義の味方というポジションが得られるという、
Win-Winが成立するのだ。

仮面ライダーは、個人営業で経済基盤が圧倒的に弱い。
ショッカーとの興行を組んでもらい、胴元から興行代をもらい、それを申告し納税している。バイク屋で生活しているのではない。これは国税が把握しているとおりである。一方のショッカーは、自分たちが悪役を演じて興行代をもらい、それをやっつける正義の味方とほぼ同額の興行代をもらっている。胴元は仮面ライダーの多分二倍程度の収入になっている。
こういう仕組みの中で、ショッカーは、仮面ライダーに、キックバックを要求するのである。仮面ライダーはそれを拒めない。悪役と正義の味方で役を分けた場合、金を払ってでも、マスコミ用に、正義の味方のポジションがほしいものなのだ。
そこを見越して、ショッカーはぎりぎりまでのキックバックを要求する。その契約が成立しさえすれば、後は、悪役を引き受けながら、財産保全と次世代の育成だけが仕事になる。ショッカーの場合、次世代に血縁を当てることはしないらしいが。

経済格差拡大の結果、
ショッカーになりたいと志願する人を確保することはできていて、
当面は困らないそうだ

グローバリゼーションの中で、
ショッカーの国際化も容易なのかと思うのだが、
各国にショッカーに相当する組織はあり、
さらに税制の問題があり、難しい。

ショッカーに必要な言葉は非常に限られていて、
その点では実にグローバルであるが、
日本の特殊性を反映して、高機能携帯を使えないと、
現場に朝集合することが難しいらしい。
そのことを他国人に強制できないし、
他国で活動するとして、携帯のインフラが弱い。
携帯がないと寂しいし、仕事の連絡にも困るし、ゲームもできないし、
目覚まし代わりにしているので、朝も起きられないし、
結局、組織としては現状維持を選択したようだ。
仮面ライダーの側も、海外興行は利益率が悪いので渋ったらしい。

ショッカーは一時、ユーザーとしてではなく、
携帯会社として国際進出を検討したこともあるが、
隊員は極端にIQが低く、
一方、有能な人間を入れると、今のままの組織では運営できないと考え、
無理だと結論した。

失業対策の側面で言えば、
自衛隊に入れば、軍事行為ではない行動という名目の、
しかし自衛隊でなければならないらしい、
ガソリンスタンドの任務に当たらなければならない。
そんなものにかり出される危険をおかすよりは、
ショッカーの方が安全でいいという若者も増えているようで、
ライダーキックで倒された後に、泡になって消滅するのはやりきれないが、
それは単に映像処理であることが、放送が面を見ていても明白で、
ショッカーに入るときの心理的妨げには全くなっていないらしい。
自衛隊なら自動車整備士になる道もあるが、
ショッカーはそのように仕組みはなく、
自分で自己啓発しなければならない。
組織がある程度大きいので、
最近ではメンタルケアの必要が法的に要請され、
EAPなどの導入が決定している。
しかしショッカーはその経費も削減したいので、
組織は別にするが、実際は一体の組織としてのEAPを
組織するということだ。
実際、ストレスの大きい、気の毒な職場である。
それを外部の人間が詳細に知り、
一種のマインドコントロールを解除してしまうと、
組織の側も困るのだが、隊員の側も、
長期にわたるPTSDと喪失感による
精神的不全を経験しなければならない。

隊員確保のためにも、
ショッカーは、新自由主義に賛成なのだという
ホリエモン、オリグチの成功と、ショッカーの勢力維持は
表裏一体なのだ
ショッカーから総理大臣を出したいとは思っていない
(ここであることを書いたが、自己検閲した)

いずれにしても、ショッカーは法人としても税を払っていないし、
メンバーは低所得だから税をほとんど払っていない
正式の雇用契約もない
だから消費税にはどちらかといえば反対である
しかしそれ以上の給付が約束されるなら、賛成するとも言い

組織の類型としては限りなくフラットで、
階層構造はなく、
直接ボスからプライベートメールが飛び込む

思想の根拠としては
アナルコ・キャピタリズムを基礎にしている
アナーキーなキャピタリズムということだが、
相続税を100パーセントにして、
みんなが同じスタート台に立つということ、
そしてその後の競争は、フリーマーケット方式ということ、
これが原則である。
だから、世の中ではびこっている、二代目、三代目は、成立しようがない。
ショッカーのメンバーは、だいたいが財産に乏しく
むしろ負債を抱えていることが多い。
アナルコ・キャピタリズムの原則に従い、
最初の資産はなし、全く平等にショッカー生活をスタートする
ここで、自分の借金をゼロにしてもらえるのだ
これは現実にとても大きな魅力だ
そしてその後は全く自分の努力だけで生き抜く
コネなんか一切なし
といっても、努力の内容としては、ライダーキックを受けるときに、
急所をはずして、かつ、派手に吹っ飛ぶという、技で、
ライダーキックが単純な技であるように、
ショッカーに要求されている技能も、単純なものである。
トヨタなどの一般社会では、
「蹴られる技」の技能大会を開こうということになるが、
ショッカーではそのようなことはしない
そんなことは学校時代だけで勘弁してくれと反感をもたれるらしい。
一方、偉くなる人、儲ける人は、制限がない
税金は安いし、ポストならばいくらでも新設すればいい
たとえば、社会保険庁の解体が決まると、
厚労省は新しい組織と権力の新設を画策している。
ショッカーは日本国の中にできたもう一つの国のようなところがある

誰でも考えることだが、
ショッカーはなぜ同時多発テロ攻撃を発想しないのか、
そこにショッカーの正体を知る糸口がある
週に一回、仮面ライダーと一騎打ちをして、いつも負ける
それはマスコミ興行というもので、プロレスと同じだ

仮面ライダーというネーミングも、
まさにプロレス方式である
第一、仮面ライダーは「仮面」とは全く関係がない
変身ライダーなのだ

必殺技も、ほぼ原始的な、プロレス技を踏襲している
ロマンはあるが実効性はない
ライダーキックというネーミングとその実態は
力道山の空手チョップとか
ジャイアント馬場の16文キックとか
そのあたりのテイストがくっきりしていて
文化人類学的に
縦にくっきりと一筋、素敵なラインが刻まれているのだ

ショッカーの今週予定の怪人が東京で仮面ライダーを足止めしている間に、
同時多発的に
福岡、愛媛、広島、神戸、大阪を制圧して、地方マスコミを独占、
ゴルバチョフとショッカーの歴史的相互理解などを演出する。
雪の降る地域は貧しいので放置しておいても、
ショッカー入隊者は維持できる。
料理が好きなので利尻昆布の北海道ははずせなくて、
京都から金沢をおさえ、
大館などの小京都で宴会の場所を確保、
おおむね北前舟のルートを占拠する。

*****
そんなことを思っている間に日ハムは勝ち、
勝利監督インタビューは、
最後に言った事を大胆に膨らませるという
大胆な技を「通訳」が展開している間に
途中でコマーシャルが入って終り
全く誰も興味がないのだということが分かり
私たちも別の話題に移っていった



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