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君はわが身のかぎりと思ふに

いとどしく物ぞかなしきさだめなき君はわが身のかぎりと思ふに(和泉式部集)

ひとしお切ない気持になるのです。
うつろいやすい貴方は、
私にとってありったけの全部だと思うにつけて。

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君はわが身のかぎりなりけり
というわけだ。きれいな響き。

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君はわが身のかぎりなり とまで思いつめているのに、
そのあなたは さだめなき君 だというのだった。
定まらず、優柔不断、浮気症。
これも古今変わらぬ真理である。

浮気な彼をつかまえてこその恋、
達人の恋なのだけれど。
若い頃はそうはいかない。

心が成熟するとこんどは体がいうことをきかない。
人間は苦しむようにできている。



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