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薬剤相互乗り入れ

もともとてんかんの薬だったデパケンとテグレトールとランドセンやリボトリールを
現在は広くうつ病や躁うつ病、さらに統合失調症に使う。

統合失調症の薬のはずの
セロクエル、ジプレキサ、ルーラン、エビリファイを、
うつ病や躁うつ病に使う。

うつ病の薬のはずの
SSRIゃSNRIをパニック障害、社会不安障害、全般性不安障害、強迫性障害、摂食障害などに広く用いる。

こうした、薬剤の乗り入れは、
説明すれば当然のこととわかっていただけると思う。

現在主流の考えたかは、
ドーパミン、セロトニン、GABAなどの神経伝達物質をコントロールし、
さらにはそのレセプターをコントロールするするものである。
また、神経細胞の過剰発火を抑制するもの、であるから、
うつ病、躁うつ病、統合失調症、それぞれにおいて、どの
作用も有効なのであり、病名にとらわれることはない。

この点については、一つ一つ説明しているけれど、
患者さんによっては、わたしはその病気ではないのに、薬を出されたと思っている人がある。

例えば、高血圧の人に糖尿病の薬を出すのは、
普通はありえないことで、糖尿病の診断がきちんとついているはずである。
だから、患者さんが薬を調べて、適応症の中に、自分の病気があるかどうか、確認することができる。

精神科の薬はそういうものでもなくて、
厚生労働省の認可は、病名になっていて、
実際の効果は、各々の神経伝達物資とレセプターについてのものなので、
ここで食い違いがある。

病名と神経伝達物質・レセプターが一対一対応していれば、
薬も一対一対応しているのだが、
実際はそのようにはなっていない。

将来、「本当の原因」が見つかれば、
その原因部分に利く薬ができて、
その薬は、その病気にだけ用いる薬になるだろう。

今はまだその手前の状態である。

SSRIの効果についても、
3ヶ月くらいなら、セロトニンを増やすこと、
1年くらいなら、セロトニンレセプターを減少させ、体質改善に役立つ。

いろいろ複雑なことがあるのだが、
きちんと説明を聞けばわかると思うので、
理解したうえで、納得して、服用していただきたい。



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