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子どもの疲労とメディア・ネット

歌謡曲シクラメンのかほりで
疲れを知らない子どものように
と歌っていた

しかし最近の子どもは疲れている

テレビ・ビデオ・ゲーム・パソコンで前頭前野の疲労
睡眠不足
朝起きられない
朝ご飯抜き
頭痛、腹痛、自律神経失調症、不定愁訴、むかつく、きれる
遅刻
忘れ物
不登校
引きこもり

などの経過が多い

座ってばかりいるので肥満が多い
寝不足→遅刻→不登校 の順になる

診察場面では
くたびれた姿勢
目の隈
肩こり
が多い

父や兄と一緒に夜遅くまでゲームをしていたりする。

1969年テレビが一般化する前には、
低年齢で興奮しやすく、小学校高学年(思春期)で落ち着いていた。
1979年には
低年齢でおとなしく、小学校高学年では興奮しやすい。

ゲームをすると考える脳である前頭前野の機能が停止してしまう
視覚の領域である後頭葉だけが興奮している

前頭前野は考える脳。集中力、判断力、記憶力、言語、感性、笑顔に関係している。

ゲームは集中力を高めるのではなく後頭葉を興奮させているだけである

ゲームを5分で止めると前頭前野の機能はすぐに回復する
ゲームを15分続けると、なかなか回復しない。脳が「麻痺」する。

これを言い換えると、5分程度のゲームなら、「くどくど」考えることを停止できるので
気分転換になる。
15分になると脳の慢性疲労につながる。

疲労回復には熟眠が必要であるが、夜遅くまで刺激的な映像にさらされていたのでは、
熟眠はできない。

1990年アメリカ小児科学会の勧告
・2歳未満ではテレビを見せない
・その後はテレビは1~2時間に制限
・現実世界での体験をすることが心身成長に不可欠
・メディアの暴力シーンは子どもの健康を害するリスクがある。子どもの攻撃的行動、暴力肯定、悪夢、恐怖心に関係している。
・メディアは性、たばこ、アルコール、他の薬物との関係もある。

新生児ですでに母親の表情を模倣する。1歳児はテレビ画面の人間の行動をまねる。
テレビ画面の英雄は決して罰せられることがない。
ここで学習された行動パターンは一生続く。
仮想現実の世界は正義の使者であふれている。彼らは暴力的であってもよい、武器を使用してもよい、人間を傷つけてもよい。
暴力画面に繰り返し暴露すると、他者が攻撃的であると決めつけ、他者の痛みを感じないまま、相手に対して暴力的に反応することを許してしまう。

8歳未満の子どもはファンタジーと現実の区別がつかない。子どもたちは現実社会が危険な場所であるという観念を埋め込まれる。暴力の犠牲者になることを恐れて武器を携帯する。攻撃的になり、「やられる前にやる」強い動機を形成する。

テレビ・ビデオに時間をとられて、友人と遊ぶ時間、読書、運動の時間がなくなる。

戦争、テロ、火災、地震などの災害のニュースに常時さらされる。注意力低下や多動と関係しているかもしれない。

子どもには他者を模倣する本能がある。その際に、複数の中の誰をまねするかを選択する判断力はない。
思春期以降になり、強いストレスにさらされたときに、暴力を行使してしまうのは、幼年期に学習していた結果かも知れない。

1950年代にアメリカでテレビ放送が開始され、
10~15年たって、殺人の発生が倍増したと言われている。

テレビゲームのあとには挑発に対しての攻撃傾向が増加すると報告されている。

テレビゲームは暴力を学習させる。暴力的な行動に成功報酬を与える。
挑発に対して暴力で反応する学習を反復させる。
長時間プレイしていると上達したい、レベルの高いステージをクリアーしたいとの欲望を持ち、反復しているうちに習慣化し、中毒化する。

孤独であるほどネット・携帯にのめり込む。

保護者に対するメディア教育が必要である
・番組を選択する
・1~2時間に制限する
・子ども部屋にはメディア機器を置かない
・メディアを子守代わりに使用しない
・2歳以下ではテレビを見せない
・メディアに代わる健康的な活動を助言する。読書、スポーツなど。
・子どもの攻撃的行動、不安や恐怖、睡眠障害をチェックする。
・武器の携帯に注意する。
・暴力を正当化しない。
・暴力シーンは排除する。
・ビデオゲームで生き物を標的にしない。
・親子の交流を深める。



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