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高齢者医療見直しを検討 低所得者の負担軽減

厚労相、高齢者医療見直しを検討 低所得者の負担軽減

舛添厚生労働相は30日午前の閣議後の記者会見で、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(長寿医療制度)について、制度の見直しを検討する考えを表明した。
低所得者の保険料負担を軽減する補助金制度の創設などが焦点となりそうだ。政府の「社会保障国民会議」に新たな分科会などを設置し、具体的な見直しを議論する方針だ。

福田首相は同日の閣議後、国会内で舛添氏と会い、「(後期高齢者医療制度への対応を)引き続きしっかりやるように」と指示した。

政府は「後期高齢者医療制度によって、大半の高齢者の保険料が下がる」と説明してきた。しかし、国民健康保険など従来の制度では、仮に保険料が月3000円でも、低所得者らに対して自治体が独自の補助制度を実施して、本人の保険料負担を1000円に抑えるなどのケースがあった。この場合、後期高齢者医療制度で保険料が月2000円に下がったとしても、原則として自治体の補助が打ち切られるため、実質的には負担増となる。

舛添氏は「(負担増などで)本当に困っている人、困っている市町村や都道府県に、どういう施策ができるか。予算措置が必要なら財源も考えないといけない」と述べた。

制度の改善策につなげるため、厚労省は、全国の多くの自治体で2回目の保険料の年金天引きが実施される6月までに、制度の詳細な実施状況を調べる全国実態調査を実施する方針だ。実態調査は、〈1〉低所得者でも、実質的に保険料が負担増となった事例〈2〉新しい保険証が届かなかった事例〈3〉年金天引き対象者以外から、誤って保険料を天引きした事例などを調べる。

一方、批判の多かった保険料の年金天引きについては、舛添氏は「天引きをやめたら、保険料を払わなくていいわけではない。高齢者の利便性を考えた制度だ」と述べ、見直す考えがないことを繰り返した。また、「制度を撤廃しろというならば、代案を示してほしい」と述べた。

(記事提供:読売新聞)

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迷走。

税務署が補足できるものは天引きとする、
サラリーマンと年金受給者は天引き、
これが「羊が鳴かない様に毛をむしる」方法。

電話代、電気料、水道料も、毎月使用量を確認して現金で支払うようにすれば、
ずいぶんと節約するようになるはず。
NHKについては不祥事についての説明を求められるし、あいまいなままの時には、支払いを拒むこともできる。
これを全部銀行がやりクレジットカード会社がやるのだから、すごいものだ。

すべては国民が「鳴かない様に毛をむしる」装置であると思えてくる。

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5/2追加。
保険料、低所得者は全額免除 参院自民が提言へ 後期高齢者医療制度 
 
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2008年5月2日】
後期高齢者医療制度:保険料、低所得者は全額免除 参院自民が提言へ

 後期高齢者医療制度について、参院自民党(議員会長・尾辻秀久元厚生労働相)は1日、低所得者の保険料の全額免除を柱にした運用見直し案を月内にまとめ、政府に提言する方針を固めた。基礎年金の満額受給(単身世帯で月額6万6000円)以下などの低所得者からは、保険料を徴収しない方向で調整する。現行制度では、保険料の減免は最大でも7割まで。政府も、提言を軸に検討を進める見通しだ。

 現行の減免制度は、加入者全員が負担する保険料(均等割り)について、世帯ごとの収入に応じて段階的に2、5、7割が軽減される仕組み。収入が基礎年金だけの単身世帯では、都道府県によって異なるが、平均月約1000円の保険料を負担している。尾辻氏は先月18日、福田康夫首相と会談し「収入が基礎年金だけの人からの保険料天引きはやめた方がいい」と提起していた。

 自民党は、先月27日の衆院山口2区補選でも新制度への不満が大きな敗因となったと分析。首相も先月30日の記者会見で、年金からの2度目の保険料天引きが行われる6月をめどに「どのような問題が生じているか集中的に点検する」と表明し、その結果を踏まえ「問題点については各自治体で必要な対応が取れるようきめ細かな手当てを講じていく」と述べていた。

 これを受けて厚労省は、新制度導入に伴う負担の増減について調査する一方、低所得者への減免措置を実施した場合に必要となる財源の試算を進めている。
 
*****
負担先送りを言っていれば、選挙で負ける要素にはならないわけだ。
未来の国民には今のところ選挙権はない。

負担者が反発したというよりは、マスコミがあおったという色彩が強い。

テレビで何かいう人がいたら、
字幕で、名前と年収と余得とゴルフ回数を一覧表示してはいかがか?
といっても自分たちのことだからやるはずもない

ネットで編集しておいて、
テレビしながらのネット画面で割り込めばいいのではないか?



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村上陽一郎 科学の本質

科学の本質を見つめ直せ 万能細胞研究に思う 
と題して村上陽一郎先生。
 
もともと科学的知識は、誰のものでもない。誰にでも開かれている。
そんな科学の世界にも、知的財産権(IPR)や特許などという問題が絡むようになった。
科学者の側でも、知的好奇心の充足よりも、
ノーベル賞獲りを目標にするような人間が現れてきたことも事実である。

といった趣旨のことを書いている。

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いろいろな人がいてもいいと思うけれど。

村上先生は立場上書けないこともいろいろあって、
それでも苦言を呈されているはずで、
発言は大切に考えなければならないだろう。



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生活保護には安価薬 不使用、手当打ち切りも その後見直し方針

ジェネリック医薬品:生活保護には安価薬 不使用、手当打ち切りも--厚労省通知

◇専門家「患者の選択権奪う」
 全額公費負担で医療を受けている生活保護受給者への投薬には、価格の安いジェネリック(後発)医薬品を使うよう本人に指導することを厚生労働省が都道府県や政令市などに通知していることが分かった。指導に従わなかった場合、生活保護手当などの一時停止や打ち切りを検討すべきだとしている。後発薬は価格が安い半面、有効性などについての情報不足から使用に抵抗感を持つ医師や患者もおり、専門家から「患者が選択できないのは問題だ」と批判が上がっている。(社会面に関連記事)

 一方、主成分以外の溶剤やコーティング剤などが先発薬と違うことなどから、「先発薬と(効能が)まったく同じではない」として、後発薬の使用に抵抗や不安を感じる医師や患者もいる。

*****
困ったものだ

*****
その後、2008-5-1付け記事。

「後発薬が基本」見直し 生活保護の通知で厚労省 生活保護の受給者は価格の安い後発医薬品の使用を基本とするよう、厚生労働省が自治体に通知を出していたことが28日、参院決算委員会の野党議員の質問で取り上げられ、舛添要一厚生労働相は答弁で通知内容を見直す方針を表明した。

舛添氏は「通知は『生活保護の人は後発品にしなさい』と受け取れる役所的文章。(後発品の使用促進は)国民全体と同じレベルでやるよう改めさせる」と述べた。

生活保護の医療扶助は原則全額が公費負担。4月1日付の通知では「本人には後発品を選択するインセンティブ(動機づけ)が働きにくい」として、医学的な理由から先発品を医師が指定した場合を除き、後発品使用を受給者に指導するよう福祉事務所に求めていた。

さらに「正当な理由なく」先発品使用を継続した場合、生活保護の停止や打ち切りも検討するとしていた。

*****
さらにその後、2008-5-2の記事。
「生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取扱い」を廃止し、再通知 
 
記事:WIC REPORT
提供:厚生政策情報センター

【2008年5月2日】
生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取扱いについて(4/30)《厚労省》 厚生労働省が4月30日に、都道府県等の民生主管部長宛てに出した、「生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取扱いについて」の通知。 後発医薬品は、先発医薬品と品質・有用性・安全性が同等であるものとして厚生労働大臣が製造販売の承認を行っている医薬品である、と明記した上で、生活保護の被保護者に対しても、後発医薬品の使用促進を図ることとし、医療扶助における後発医薬品の取扱いを定めた、としている(P1参照)。 通知には、(1)後発医薬品の使用促進(2)生活保護制度における「指定医療機関医療担当規程」の改正(3)後発医薬品に関する被保護者に対する周知(4)指定医療機関及び指定薬局に対する協力依頼-がまとめられている(P1-P3参照)。 また、厚労省は、同じ標題の通知(平成20年4月1日社援保発第0401002号)を交付していたが、それを廃止するとしている(P1参照)。 その他、後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム(P4-P13参照)や後発医薬品(ジェネリック医薬品)について(P18参照)などが添付されている。 

*****
これでジェネリック薬と生活保護について誰がどう考えているかが明白になった。
いまさら訂正しても、もう充分に周知徹底された感がある。



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医師不足解決には提供体制の構造改革必要

伊藤首相補佐官 医師不足解決には提供体制の構造改革必要 
 
記事:Japan Medicine 提供:じほう【2008年5月2日】
 政府の「社会保障に関する地方意見交換会」は4月24日、石川県庁内で開かれ、伊藤達也首相補佐官(社会保障担当)が地方での医師不足の現状を聞いた。参加した地元の医師からは、「現在へき地で起きている医師不足は10年後には都市部にも波及する。早急に対策を打つべき」との意見が上がった。伊藤補佐官は「地域の医療提供体制の構造改革が必要だと、さらに強く感じた」と述べ、この日の議論を福田首相に直接報告するとした。

 政府の社会保障国民会議では現在、年金や医療など社会保障全般の見直しの議論を進めている。伊藤補佐官は現場の意見を直接聞くため石川県を訪れ、医師などと意見交換した。
  石川県立中央病院の山田哲司院長は、同病院が早くから小児科医の集約化を進め、24時間体制でハイリスク出産などに対応できる「いしかわ総合母子医療センター」を整備したことを報告した。山田院長は「今のところ(医師不足の)大きな問題は発生していない」とする一方で、能登半島北部のへき地での医師不足が深刻だと指摘した。「今、医師は自由に(病院を)移動できるが、このことを政府が考えるべき時期に来ている」と述べ、へき地にも医師が配置される仕組みを検討する必要があるとした。
  前金沢大の特任教授で北陸病院の石川紀彦・胸部心臓血管外科医長は、金沢大が研究しているへき地での診療連携について説明した。能登半島北部の4つの自治体病院では4年間で医師数が15%減少し、外来患者が圏域外で診療を受ける事態になっている。解決策として、大学病院からの医師派遣を受けつつも今いる人材で医師不足を解消するモデル的な取り組みを進めているとした。
  また石川医長は「へき地で医師を確保する必要があるが、若い医師がへき地で常勤医を勤める現実はあり得ない」とした。その上で、臨床研修制度の中でへき地医療を必修にするのも1つの考え方だと提案した。
  恵寿総合病院の神野正博理事長は、日本の医療は低いコストと高い質で支えられてきたが、医療崩壊や勤務医の疲弊が起きていると指摘。その上で、ITを導入した効率化や医療提供体制の再構築などで解決を図っていくべきと提案した。

「地域全体で1つのサービス」との発想を

 伊藤補佐官は総括として、地域の医療提供体制の構造改革の必要性を強調した上で、「地域全体で1つの医療サービスを提供していくという新しい発想に転換していく必要性を感じた」と述べ、医療提供体制の集約化と役割分担の必要があるとした。

*****
共産主義国家みたいな統制の仕方を考えてもだめだろう。
むかしは教授の人事命令で行かされて、そのかわりご褒美もあって、
行かなければ、ペナルティもあって、という世界だったようだ。

おおむね、外科系、整形外科関係はそんな感じで、「軍隊」みたいだった。

産婦人科、小児科、麻酔科がもう動かなくなっているし、次にもどこか続く感じだ。

*****
「今、医師は自由に(病院を)移動できるが、このことを政府が考えるべき時期に来ていると述べ、へき地にも医師が配置される仕組みを検討する必要があるとした。」

裁判官や検察官、税務署所長の人事などは全国くまなく移動ありだろうから、
そんなことを念頭に置いてのことなのだろうか。

国家公務員ならできるかも。郵便局を全部クリニック併設にするか。「医療公社」職員にして、
適当なところで、民営化する、たとえば、オリックスに売却。

なんだか玉突きみたいに、悪い連鎖が起こっている。

*****
国家公務員医師を確保して、待遇をよくして、僻地の診療所を直接運営することだろうか。
そうなるとパラメディカル・事務の公務員がまた必要になる。
国家公務員といえば、国立大学の医者がそうだから、そこの人事権を使えばいいのだろう。

三年教授をやったら、強制的に退官、一年は僻地で診療すること。あとは自由。
多くは患者さんと職員さんにに慕われて、そのまま診療継続となるだろう。

*****
笑い事ではなく、
僻地のご老人が病気で困っているとき、どうしたらいいのか。

医者を動かすか、患者さんを動かすか、自由社会にふさわしいのはどちらだろう。
患者さんには移動の自由も権利もありますね。
私は田舎にいたままで最高の医療を受けたいというわけではないでしょう。

希望すれば大学教授にだって保険診療で診てもらえる。
そのためには外来の順番に並ぶことです。

昔からある僻地の病院経営者が困っているだけなのかな。

だって、腎臓移植を受けるためにフィリピンや韓国やタイに飛行機で行く時代なんですから。
医者も自由、患者さんも自由、それでいいような気もしますが。
病院経営者が困っているなら、病院を閉じるか、お医者さんの待遇をよくするか、
どちらかでしょう。

*****
あ、そうか。道路をよくすれば広域医療が可能になるんだ。
「地域全体で1つのサービス」という「地域」とは、救急搬送が可能、かつ通院可能な範囲ということになるだろう。
道路を整備すれば可能である。



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うつ病患者の受診率 日本は25%で低い

そううつ病を含む気分障害の患者数は、
1996年の約43万3000人から2005年の約92万9000人と、増加傾向にある。
また、うつ病患者の受診率も諸外国に比べ低さが顕著で、
アメリカやカナダの55.7%に対し、日本は25%となっている。
厚労省側は、うつ病対策の課題について、
(1)うつ病への気付きと医療機関への受診の促進
(2)医療機関における、うつ病診断・治療技術の向上――の2点を指摘した。

「心の健康週間」などを国民運動として実施する必要性や
職場復帰のための支援充実などについて、議論された。



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なすの栽培の話

わたしは人に農業を勧めるのが最近の趣味で
8丁目でも勧めているうちに
キレイさんの一人が貸し出し農園を使って農業を始めた

なに植えたの?

最初は前の人の植えた分が残ってて、
それを収穫するまで
すこし待つのよ
ちょっとあいていたから、この間、ナスを植えた

ナス!
いいね。あしたはナスのスパゲッティにしよう。
おいしいよね、オリーブオイルで少しいためて。
でも、栄養はないらしい。ただのスポンジに近くて、
ビタミンとかそんな感じじゃないみたいだな。

そう言ったら、キレイさんの顔はにわかに掻き曇り、
言われたから何か植えたのに
栄養がないなんて、ヒドイ、ヒドイ、ウル、ウル、
そんな感じ。でも、そこは営業スマイルで、
そうよね、わたしはナスのお漬物が好きだから
楽しみだわ、と
なんとか言ってくれた

ほっとして、こちらも、
そうそう、ナスのつけもの、あれがおいしいんだよねー、
とまた乾杯

いろいろと気を使う

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道路財源の使い道2 農業

道路建設以外に
有効な税金の使い方は
農業です

これは
かなり無駄になってもかまわない覚悟で、
100年後の日本人に感謝されるように
制度設計をしましょう

そもそも食糧、水、エネルギー、言語、
つまり、「衣食住足りて礼節を知る」ところまでは、自前でできないようでは、
独立国家を名乗るべきではありません。

もし誰かのことが怖くて
正論と思うことが言えないのであれば
その誰かに支配されているということです

非常に下品な言葉で言えば
「けつをなめる」ということです

食糧、水、エネルギーが不足すれば
支配を受け入れざるを得ません
服従です
いい女は全部取られます

それがいやなら
食糧、水、エネルギー、できれば武器、くらいは自分で用意しなければなりません

戦略的物資というものです
そもそもイージス艦をアメリカから言い値で買うという
腐った根性が信じられません
ろくに運転もできないで事故を起こしました

現在、水はまあまあとして、食糧も、エネルギーも、
値上げするといわれれば、はいと言い、
もうないと言われれば、はいと言い、
正論も封じられます。

戦闘機も戦艦もアメリカの言いなりです。
軍事機密もなにもないわけです。
むしろアメリカが日本の軍事機密を握っているのです。

まず食糧増産に励みましょう。
世界の人口が増えたとき、食糧を売ってくれるかどうか疑問です。
富裕層同士はすでに「つるんで」でいますから、どうにかするでしょう。
問題は日本に住む貧困層です。
食糧が足りないからと言って、国際電話をかけて、すぐに送ってくれといえる
親戚か友人がいますか?

いないなら、もう自分でつくるしかないでしょう。
畑を耕して、農業のこつをつかみ、安定して食糧自給生活ができるようになるまで、
しばらくかかります。
子孫のためだと思って耕しましよう。
アメリカのあそこをなめるよりずっとましです

産業廃棄物などで土壌は汚染されているかも知れず、
そのあたりの調査にもしばらくかかるでしょう。
温暖化していて、気候に合った作物の選定にもしばらくかかるでしょう。

そのあたりを考えて、税金を投入します。
かつては減反奨励金と言って、田んぼを休耕田にすれば、お金がもらえたのです。
今度はその逆をやります。
かなりお金がかかりますが、誰も使わない道路を作るよりずっといい。
筋肉労働ですから、ちょうどいいのです。

農作奨励金を出して、どの面積で何を栽培するかについて、
申告してもらい、お金を払います。
そのお金を運転資金の一部にして、農業をしてもらいます。
収穫の時期になったら、申告と照らし合わせて、
違いがあった場合には奨励金を戻してもらいます。
予定よりたくさんできた場合には、たくさん支払います。

まず基本である米をうんと高く買います。
国民が熱狂するようなインセンティブを作りだしましよう。
マスコミの労働者が羨ましがるくらい、お金をかけます。
コマーシャル枠も大量に買って、電通・マスコミを支配します。

一方で、調理の仕方について研究を進めます。
カロリーベースでの自給率を完全に100%にします。

まるで、コルホーズとか人民公社とか日本農協ですが、
最初はそれで結構。道路よりはましと考えましょう。

組織は農協とは別にします。農協の考えはまったく分かりませんし、
既得権益の巣窟ですから、勝手にしてもらいます。

全国の土建屋さんに、「農業単位(AU:Agriculture Unit)」になってもらいます。
「食糧自給隊」を国民は尊敬します。

食糧自給隊日報を毎日テレビで流し続けます。
主なタレントには農作業を義務付けます。
バラエティで農業のトリビアを語ってもらいます。
海外旅行に行く暇があったら、
農業でうんと稼いで金持ちになってね、父ちゃん。
という世界を作ります。

自然なインセンティブがなくて
ニートをしているのなら、
人為的にインセンティブを作りだしましよう。
それが制度というもので政治というものです。

農業をやれば金銭的にも報われて、
社会的に尊敬され、
子孫も感謝してくれる、
他国に対してプライドを保つこともでき、
国連の場でも、正しいことをきちんと言える、
そんな国になろうじゃありませんか。

何とか爆弾の使用反対決議について、
恥ずかしいことにアメリカに遠慮して反対するなんて、
そんな代表はもう日本に帰ってこなくて結構。
アメリカに永住しなさい。

*****
クラスター爆弾の禁止を討議した「オスロ・クラスター爆弾会議」(有志の国々によって条約作り)で、08年末までに禁止条約を策定することをうたった「オスロ宣言」が07年2月23日に採択された。参加した49カ国中(米・中国・ロシア・イスラエルなどは不参加)、国連軍縮会議の枠組みでしか取り組まないとしていた英国・フランスや独など大半の46各国が宣言を支持する中で、日本・ポーランド、ルーマニアなど3カ国だけが支持(署名)を見送った(当初日本は招待国に含まれていなかったため、希望をだして参加に至った経緯があるにもかかわらず、クラスター爆弾に固執する態度をとったことになる)。

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道路財源の使い道の提案 発電屋

先日テレビカメラに向かって
「道路以外にどんな仕事があるのか教えて欲しいよ」
なんて言っていた宮崎県選出の国会議員さんにお答えします

第一案は人力発電
第二案は農業
です

*****
日本各地の土建屋さんに、
「発電業」になってもらいます。

まず電器会社に
自転車みたいな人力発電機を
作ってもらいます。

それを土建屋さんはたくさん買って、
ひたすら発電します。
個人がどれだけ発電したかは明確に管理できます。
運も天気も関係ありません。
ただひたすら自転車をこぎます。

手抜き工事もできないし、
ピンはねもできません。
途中で誰かが使い込むこともできません。

多分痔になりますが、
そのときの医療費は補助します。

その電気を税金で買い上げます。
いくらでも買います。
最初は高く買います。
公共事業ですから、それで良しとしましょう。
パチンコなんかやめて、「発電に走る」くらいの高値ではじめます。
多分、強烈なインセンティブになります。
筋肉番付に出る暇があったら、発電しようと言うようになります。

電気があまったら、各国に売りましょう。
電気ですから、万国共通です。
中国は欲しいかもしれません。
電線を通して、いくらでも売りましょう。

ついでに電気自動車も売ってしまいましょう。

だんだん制度が安定してきたところで、
電気の需給をフリーマーケットに委ねます。

これは筋肉をお金に変える最も合理的な方法ではないでしょうか。

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「運動してない」6割 / 9時以降夕食も影響

「運動してない」6割 / 9時以降夕食も影響

全国で糖尿病の疑いがある人は推計1870万人に上り、4年前の前回調査を250万人も上回ったことが、厚生労働省が30日公表した「国民健康・栄養調査」でわかった。
全体の6割近くが運動をしていないことや、午後9時以降に夕食を取っている人が男性で2割近くに上ることも判明。糖尿病をはじめとする生活習慣病が増加している背景に、運動不足や食生活の乱れがあることを浮き彫りにした。

調査は2006年11月、1歳以上の1万8000人を対象に実施し、糖尿病については20歳以上の男女4296人の血液検査データをもとに推計した。

それによると、糖尿病が強く疑われる人が820万人で、可能性が否定できない1050万人を合わせると1870万人に上った。前回02年は1620万人、前々回1997年は1370万人で、毎回250万人のハイペースで増えていることがわかった。

生活習慣についても15歳以上の男女8212人に尋ねたところ、運動を「実行していない」人は全体の57%で、20~50代の男性と20~40代の女性はほぼ60%だった。歩いたり自転車に乗ったりするなど日常生活で体を動かすことを「実行していない」人も20~50代の男性と、20~40代の女性で40%を超えた。

夕食の開始時間が午後9時を過ぎる人は男性19%、女性7%で20~40代男性では30%を超えた。厚労省は「運動量が少ないわりにカロリー摂取が多く、不規則な食生活が糖尿病増加に影響しているのでは」と分析している。

(記事提供:読売新聞)

*****
そんなこと言われても。
遊んでいて夕食が遅くなっているわけではないし、
テレビやマンガばかり見て運動しないわけではないと思う。
会社に言ってくれ。

厚労省は個人の心がけの問題にする前に
会社を指導して欲しいものだ

厚労省が通達を出して、
タイムカードは会社に置かず自宅において
自宅を出る時間と自宅に帰った時間をスタンプする
ついでに朝食と夕食の写真を撮って、証拠に残す
これで9時までに夕食は解決
ついでに朝食も解決

運動の問題は、
運動のために運動するというのがそもそも人間の本能になじまない
農耕のためや狩猟のために汗を流し本能を使うのだ

厚労省は会社に対して「体を動かす仕事の配分」を強制すべきだ。
一日デスクワークをさせているのは非人間的で奴隷的であり、やめなさいというべきだ。
そして、仕事時間の約半分に筋肉労働を取り入れるように固く指導すべきだ。
筋肉労働の時給を頭脳労働の二倍くらいに設定すること。

医者も仕事時間の半分は、診療ではなく、
ベッドリネンをたたんだり、ごみを運んだりするのがよい。

*****
でも、そんなにも「健康バカ」になってどうする?



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アキスカル

akiskalという人は
躁うつ病研究の人で
思いつくとすぐに自説を展開して、
Bipolar の病型がどんどん増えている

誰かに言われる前に
自分が言って
特許をとっておこうとかそんな感じにも思える

それに引きずられて
各国でいろんな報告

このように渦の中心にいて
みんなを引きずりまわす人

Bipolarは
Persaonality Disorder と紛らわしいことを立派に証明

こんなにもって、
それはもう、そんなにも。

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個別化と類型化

疲れていないときには患者さん個々の事情に敏感になり
まこと人とは様々なもので類型化などできないと思うようだ

疲れてくるとなんだか似ているなあと思うようになり
類型化して考えているような気がする

類型化すれば思考の節約ができるのだろう

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道路問題 失業対策

少子高齢化と食糧自給率を考えれば、
政策をうまく展開したとして、
将来は3000万人程度が暮らす国家を想定するらしい。
そうなれば、田舎まで張り巡らす道路は不要というものだ。

そんな議論は、ちょっと的をはずしている。
公共事業というものはそういうものではない。
とりあえず、職がない、職能がない、筋肉と性欲はある、
クラスに必ず何かいたと思う。
お勉強には向かず、体育のときだけ張り切り、そんな男の子。
そんな坊やたちにまずお金を流したいのだ。

そこから経済が回り始める。
回りまわってあなたの商売も潤う。
もちろんそれは資本主義経済のからくりで、
物価も上がっているわけだけれど、
時期がずれたとしても、大きく見れば、あなたのところにも循環してくる。

道路がだめというなら、
どのようにしたらいいのか考えてみたらいい。
いい若いもんに生活保護を支給して、一日パチンコをさせておくのと、
道路工事で汗を流してもらい、よるは酒を飲んで遊んでもらうのと
どちらが健全か。
もちろん若者が人生を切り開く
もっと健全な道はたくさんあるけれど、
無理やりに健全化させることもできないのが人間というもので、
社会があればそのような人たちは一定数存在するのも現実なのだ。

アメリカでは軍に入るという手もある。
日本人青年もアメリカ軍に志願してもらうか?
国籍の問題などどうか知らないが、
多分、例のPTSDになり、除隊後日本に送り返されて、医療費がかさむだろう。
軍隊には入らないほうがいい。
無駄な道路でも下水でも、そのほうがまだいい。

住宅着工も滞ったままだし、修理関係もあまり活発ではない。
テレビのように、アナログからデジタルになど、
ずるくてもいいから切り抜ける方法を、
なにかあるなら考え出して欲しいものだ。

NHKとデジタルテレビは切り抜けたのに
道路と後期高齢者で躓いているのは
何が違うのだろう。

違いは、メディア権力に近いか遠いか、それだけだろう。
メディア周辺で、筋肉と性欲だけがある男性を活用する方法があれば、
そこに税金を投入したいが。

IT産業は多少の頭脳が必要なので、適さない。
光ファイバーの話もあっという間に終わったようだ。

中国に光ファイバーを大量に売りつけるとか。
何しろ、中国と仲良くしないと仕事が取れない。

地方の土建屋産で抱えている男性たちをどう養っていくか、
知恵の絞りどころだ。

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成長創造 躍動の10年へ

日本経済団体連合会(経団連)は、年頭にあたって10年以内に世界最高の所得水準を実現するためにあらゆる政策手段を結集すべきとする提言「成長創造 躍動の10年へ」を発表した。

のだったが、
現実は厳しく、少子高齢化と高齢者医療の問題を解決できず、
おまけに道路財源、ガソリン税というここ30年なんでもなかったところでつまずき、
攻撃的な所得増大作戦に入っていけないままだ。

万能細胞の話は光明だったが、暗雲が立ちこめている。

一か八かで集中投資しかないと突然思った。

車から万能細胞へ、舵を切ろう。
(でも、いろいろ難しい問題が。)



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高カロリー食で脳の報酬回路が興奮

 太っている人間は、普通の体型の人より食べ物をみると脳が興奮しやすい状態にあるということが証明された。専門誌「ニューロイメージ」誌にアメリカ・アラバマ大学の研究グループが報告した最新の研究である。同研究グループは大学の周辺に住む20代後半の肥満女性(※BMI30~40の人々)を被験者として雇い、様々な食べ物の写真を提示し、そのときの脳の反応をMRIという方法を用いて記録した。その結果、通常の体型の女性と比較して、肥満の女性はお菓子や肉など高カロリー食を見せたときに、脳のいくつかの部位がより強く活性化されることが判明した。野菜など低カロリー食では、高カロリー食ほど顕著な差はなかったそうである。このときに活動する脳部位の多くは、報酬に関連する部位であり、同研究グループは、肥満の女性ほど「食べ物が嬉しい報酬である」と考えやすい脳の状態になっているのではないかと推測している。ダイエットを志す場合には、脳の中から変わっていかないといけないようである。

*****
全部ではないだろうが、肥満の一部は、そんなことが原因だろう。

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高血圧治療ガイドライン予測

2004年のガイドラインでは、利尿薬、ARB、Ca拮抗薬、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、β遮断薬、α遮断薬の6つを主要薬として挙げた。
まだ結論は出ていないのだが、全体的な流れとしてはα遮断薬が主要降圧薬に残るのは難しい方向。
ただし一般的な主要薬から外れたとしても、早朝高血圧など、特別な病態での適応が残るのは間違いない。
メーカーは必死でここをアピールしている。前立腺肥大症に伴う排尿障害や神経因性膀胱に伴う排尿困難のあるときに勧められている。

 β遮断薬も主要薬から外れるかどうか微妙である。ARBやCa拮抗薬と比較して、β遮断薬を処方した方がメリットが高いというデータがほとんどない。
 一方で、「LIFE」や「ASCOT」で使われていたβ遮断薬が古いタイプのものだったという問題もある。代謝面に悪影響を及ぼさない新しいタイプのβ遮断薬は試験を実施すれば、結果が異なる可能性もある。
 また、日本では高齢の高血圧症患者が多く、β遮断薬は、高齢者やハイリスク症例におけるエビデンスが他の主要薬に比較して少ないとの意見もある。

 β遮断薬は昔から不安性の病態にいいと言われてきたものだ。
 最近では個人的にはまったく使わないのだが。

国際的に見ると、ガイドラインの内容には各国間でかなりの相違がある。
2007年に改訂された欧州の高血圧治療ガイドラインにはβ遮断薬が主要薬として残されたが、
英国のガイドラインでは完全に外されて第4選択になっている。
各国、各地域の医療事情や学会の考え方で意見が分かれている。
二剤併用についても考えが割れている。

後期高齢者の降圧目標については、大きく分けると2つの考え方がある。
2004年のガイドラインで記述したように中間目標を150/100mmHgとして、
最終目標を140/90mmHg未満にするという考え方がまず1つ。

もう1つは最終目標の140/90mmHg未満のみを示せばいいという考え方だ。

2004年のガイドラインが出た後に結果が明らかになったJATOS試験のデータは、中間目標を置くことの妥当性を示唆している。しかし中間目標を示せば、とりあえずそれでいいとする人たちも出てくるだろうと心配しているらしい。
β遮断薬と利尿薬の併用を2004年のガイドラインでは推奨していたが、2009年版では外すことになるだろう。



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■「他人に依存する人」■「業績達成にこだわる人」 マイルド・レベルダウン

 人がスランプになるきっかけは、個人の性格や価値観によって大きく違ってくる。例えば、身近な人が遠くに行ってしまったことが、何よりも悲しい人は、それをきっかけに大きなスランプに発展するが、知人が遠くに行っても「また会いに行けばいいさ」と考える人は、スランプにはならないだろう。

 つまり、自分がどんな性格で、どのような価値観を持っているのかを把握すれば、自分がどんな状況になるとスランプになりやすいのかが予測できる。そうした状況になるのを避けるか、なってしまったら気分転換をするなどの対処をすれば、気分の落ち込みを防げるだろう。

 以下では、性格・価値観別に、スランプに陥りやすい状況を説明していく。自分の性格や価値観がどれに当てはまるかをチェックして、スランプに陥らないように工夫してみてほしい。


■「他人に依存する人」は、喪失体験に弱い


※「他人に依存する人」はこんな人…
 ・自分がしたことを人からけなされると、結構、傷つく。
 ・人から期待されると、ついそれに応えようとしてしまう。
 ・人から嫌われて一人ぼっちになるのが怖い。
 ・自分の気持ちを貫くより、相手の顔色をうかがってしまう。

 何かと「周囲からどう見られているか」を気にするのが、このタイプである。自分の意志や考えに基づいて行動するのではなく、他人の言動によって自分の言動が左右されることが多い。

 このタイプの人がスランプに陥るのは、親しい人が離れていってしまったときや、失恋や友人とのトラブル、あるいは親しい人と死別したときなどである。医師の場合でいえば、このタイプの人で、何年か勤めてある程度の評価を得た病院から異動することになったときが危ない。

■「業績達成にこだわる人」は、重荷を降ろすとスランプになる


※「業績達成にこだわる人」はこんな人…
 ・才能のない人は、才能のある人より劣っていると思う。
 ・人から認められる仕事をしなければ、人生は無意味だと思う。
 ・仕事(家事)が人並みにできないのは、能力が劣っているからだと思う。
 ・仕事量が多い人ほど、価値がある人だと思う。

 こうした「業績達成にこだわる」タイプは、明るく活動的な人に多い。いつも何かに熱中していたいという気持ちが強く、自分で目標を立てて、それに向かって一生懸命に努力をするという前向きな姿勢が特徴である。

 このタイプの人がスランプに陥るとしたら、それは何かを達成した後で、次に情熱を注げるものを失ったときである。例えば、目標としていた医学博士を取得したとき。あるいは、目指していた学会専門医を取得したときなどである。周囲からみると、ようやく重荷から解放されたわけだからホッとしてもよさそうなものだが、このタイプの人にとっては違うのである。

 この手のスランプを避ける手段としては、目標を達成できそうになったら、次の新しい目標を見つけることである。もっとも、そのように新しい目標を次々に設定していくと、やるべきことが多くなりすぎて、過労に至らないとも限らない。時々息抜きをしながら、無理のない範囲で新しい楽しみを見つけるように努力するとよいだろう。

*****
どんな性格の人がどんな状況でどんな症状を呈するかは、
状況因の研究などで蓄積がある。
上はその一例。

言葉でいうほど典型的な人がいるわけでもなく、
知能が高ければある程度修正も出来る。
修正できないということは何かのレベルダウンが背景にあるのではないかと
チェックを進めるのが私の考えだ。
マイルド・レベルダウンは実はかなり広く起こっている。
ただ最初の能力が高ければ
実生活にはあまり目立たないだけだろう。



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An integrated theory of the mind. Anderson, J. R.,

最近よく参照される論文トップ20のなかにあるひとつ。
integrated というだけのことはあり、
理解する側のdisintegratedの具合が分かる。

図を省略しているし、数式も省略しているので
パラメータだけ並べられても何のことか
まったく分からないと思うが、
図と数式を入れてもやはりまったく分からないのではないかと思うので、
一応、閲覧していただければ、
それでいいと思う。

ACT-R5.0の説明で、
バージョンアップするごとに数字が変わる。
すでに6.0まで進んでいる。

コンピュータ屋さんが脳を論じて見せるとこんな具合。
統一アーキテキチャーを考えて、モジュールに下請けさせて、
学習機能を論じ、人間行動の正確なシミュレータとしてどこまで有効かを検証していく。

この方面のアプローチは正道といえるもので、
わたしなら予算をつけたいが、予算をつけていいのかどうかさえ正確には分からないだろう。
100年はかかるだろう。
数値化するにも、何を測定すればいいのか、本当のターゲットがまだ見つかっていないと思う。

*****
An integrated theory of the mind.
Anderson, J. R., Bothell, D., Byrne, M. D.,
Douglass, S., Lebiere, C., Qin, Y.
Psychological Review, 111(4). 1036-1060 (20041)
平成19 年2 月23 日
概要
Adaptive Control of Thought-Rational (ACT-R) と呼ばれるプロダクションシス
テムアーキテクチャが紹介される.このアーキテクチャは,知覚・運動・記憶・問題解
決・学習に関する膨大な生理学的・心理学的知見を集積する.これにより,ACT-R は,
個々の研究を統合する心理学の一般理論となる.工学的に見れば,ACT-R は人間行動
の正確なシミュレータである.領域固有の知識とパラメータの設定により,様々な場面
に対応するモデルが容易に構築される.本論文では,脳内生理データを予測するモデル,
航空管制におけるヒューマンインタフェースを評価するモデルが示される.
はじめに
• 心理学における高度の専門化
– 個別のトピックを扱う数多の専門雑誌
– Psychological review に掲載される専門的トピックを扱う論文の数々
(本来は,様々な分野の研究者が出会う場所であるはずなのに)
• 心は機能に特化したコンポーネントから成り立つという見方の蔓延
– 物体知覚システムと位置検出システムの分離(Ungerleider & Miskin, 1982)
– 脳内での手続き知識と宣言的知識の分離(Squire, 1987)
– 言語に固有の脳内モジュール(Fodor, 1983)
– 数字に固有の脳内モジュール(Dehaene et al., 1999)
– カテゴリ知識に固有の脳内モジュール(Warrington & Shallice, 1984)
– 裏切り者検知に固有の脳内モジュール(Cosmides & Tooby, 2000)
• 設定される問題
– 専門化の流れは領域が成熟した証.しかし,「バラバラな専門モジュールが集まっ
たもの」として心を見ることには満足できない.分解されたモジュールは統合
しなければならない
• Newll (1990) による領域統合の仮説
– プロダクションシステムアーキテクチャによって個別の領域が結合
– Soar が彼のベストな仮説
唯一つの心が全ての行動を生成する.... たとえ心が“ パーツ”,“ モジュール”,
“ コンポーネント”,その他いかなるものを持つとしても,それらは行動を
生成するために統合される.どのような行動のカケラであっても,それが
環境に現れるまえに,認知システムの内部を通過する.もしも,ある理論
がただ一つのコンポーネントのみをカバーするのなら,それは単なるお遊
びである.分離・独立性,非一貫性,モジュラリティのようなことを口に
せずに理論を構築しなければならない.... このような言葉は単純で実用的
な理論を作るのには役立つ.しかし,これらは全体像を提供し,部分の役
割とその存在理由を説明する統合理論の必要性を排除するものではない.
• 著者らのベストな仮説
– ACT-R (Adaptive Control of Thought-Rational)
∗ 1970 年代から開発が進められ,現在ACT-R5.0 がリリースされる(2007 年
現在の最新バージョンは6.0).
– Soar と比べたときのACT-R の利点
∗ 実世界の問題を扱う能力
∗ 認知神経科学的方法によって得られる膨大なデータを統合的に解釈可能
• 本論文の目的
– 認知を構成するパーツがどうやってACT-R に統合されるのかを示す
• 本論文の構成
– ACT-R 理論の記述
∗ 理論の全体像の記述
∗ 知覚-運動モジュールの記述
∗ ゴールモジュールの記述
∗ 宣言的モジュールの記述
∗ 手続き的モジュールの記述
– ACT-R 理論の応用
∗ 実世界における複雑なシステムに対する人間のスキル獲得の理解
∗ 複雑な脳画像データの統合
1 The ACT-R 5.0 Architecture (Figure 1)
• ACT-R5.0 の構成
– 中央実行系=プロダクションシステム
– 周辺システム=モダリティに特化したモジュール
∗ visual module: 視覚的フィールドにおいてオブジェクトを同定
∗ manual module: 手の制御
∗ declarative module: 記憶から情報の検索
∗ goal module: 現在目標としていることと意図を保持
∗ その他,ボーカル・オーラルモジュール(図になし)
– 中央がなければ周辺システムはバラバラ
• プロダクションシステムとモジュールの結合=バッファ
– モジュールに付随
– モダリティに特化した情報の保持
– 容量に制限
∗ 視覚的フィールドの中の全ての情報に気づいているわけではない.現在注
意を向けているオブジェクトのみに気づく
∗ 記憶中の全ての情報に気づいているわけではない.現在引き出している情
報のみに気づく
• プロダクションシステム
– 環境と内なる世界の出会う場所
– サイクル(50ms の見積もり)
∗ バッファのパターンとプロダクションルールの条件部を照合(パターンマッ
チング)
∗ プロダクションルールの選択(競合解消)
∗ プロダクションシステムの発火(実行)
∗ 次のターンでバッファが書き換え
• モジュールと脳内部位との対応(モジュール設定の根拠)
– ゴールバッファ→前頭前皮質背外側部(Braver et. al., 2001)
– 検索バッファ→前頭前野腹外側部(Nyberg et al., 1996)
– マニュアルバッファ→運動野,体性感覚野
– ビジュアルバッファ
∗ 位置検出用のバッファ→視覚野からの背側経路
∗ 物体認識用のバッファ→視覚野からの腹側経路
– プロダクションシステム→大脳基底核
∗ 大脳基底核と皮質はループ的
· 線条体は皮質中の状態を投影=パターンマッチング
· 線条体の状態は淡蒼球(相互抑制性ネットワーク)に投影=競合解消
· 淡蒼球におけるネットワークの勝者が視床への投影=実行
· 少なくとも5 部位の全頭皮質が視床の状態を投影=バッファの書き換え
• 並列処理と系列処理の混合
– 並列性
∗ モジュール内の並列性
· 視覚システムは同時並列的に視覚フィールドを探査する
· 宣言的システムは記憶を並列的に探査する
∗ モジュール間の並列性
· 各モジュールは独立に動作
– 系列性
∗ バッファにおける系列性
· 各時点において単一つのユニットのみ保持(チャンク)
· 各時点において,単一の知識しか呼び出されないし,単一のオブジェク
トのみを認識できる
∗ プロダクションシステムにおける系列性
· 各サイクルにおいて選択されるプロダクションは一つ.ACT-R は中央
実行系のボトルネックがあるといえる.
2 The Perceptual-Motor System
• 視覚-運動システムの位置づけ
– 従来,ACT-R は高次認知のモデル化に専念
∗ 視覚や行動は高次認知と同程度に複雑なシステム
∗ 高次認知だけを研究することだけで手一杯
– 従来のACT-R における問題
∗ 認知が環境から独立
∗ 実際には認知は知覚-運動系から強い影響(身体知や状況論の研究と整合)
– 対策
∗ EPIC アーキテクチャ(Meyer & Kiera, 1997) からの知覚-運動モジュール
の移植
· EPICアーキテクチャは知覚-運動の正確なモデルを目指していない(セ
ンサやエフェクターなどは持っていない)
· 近似的なモデル化(知覚ー運動系に要する基本的時間の見積もりとコン
ピュータ上の実装)
∗ 限界はあるものの,当面は有効
• ACT-R における知覚-運動システムの特徴
– 位置検出と物体知覚を分離
– それぞれはそれぞれの機能に特化したバッファ
• 位置検出モジュール
– 入力: 欲しいオブジェクトの属性-値(color: red, vertical: top)
– 出力: 制約に適合するオブジェクトの位置を表すチャンク(vertical: top, horizontal:
middle),そのオブジェクトの基本的特徴(色,形状)
– 複数の物体が制約に適合する場合,一方の物体の位置がランダムに削除
• 物体知覚
– 入力: 位置のチャンク
– 出力: オブジェクトの名前などの宣言的チャンク
– プロセス=眼球運動(注意の移動)
∗ 大まかな注意の移動: 距離に関わらず185ms で注意を移動
∗ 正確な注意の移動: 現在の眼球位置と目標物との距離に依存
• 知覚モジュールの並列性(Schumacher, 1997; 2001)
– 課題
∗ Visual-Manual Task
· ○が画面の右・中央・左のいずれかに出現
· ○の位置に応じたキー押し[○--] →左のキー,[-○-] →中央のキー,
[--○] →右のキー
∗ Aural-Vocal Task
· 220Hz, 880Hz, 3520Hz のトーンの提示(40msec の持続時間)
· トーンの高さに応じて発声
· 220Hz → 1 と発声,880Hz → 2 と発声,3520Hz → 3 と発声
– 実験試行
∗ それぞれの課題のトレーニング(数日間)
· トレーニング後のVisual-Mannual 課題の遂行時間279ms
· トレーニング後のVisual-Mannual 課題の遂行時間445ms
∗ 並列課題のトレーニング
· トレーニング後のVisual-Mannual 課題の遂行時間283ms
· トレーニング後のVisual-Mannual 課題の遂行時間456ms
– 結果
∗ 並列課題のコストがほぼなくなる
• 並列行動のモデル(Figure 2; Byrne & Anderson, 2001)
– プロセス=系列処理のパラレルスレッド
∗ 視覚刺激の位置検出(ビジュアルモジュール)
∗ 「VM課題に対する反応+ AV刺激の知覚」ルールの発火(認知モジュール)
∗ AV 刺激の検出& VM刺激反応の準備(マニュアルモジュール,聴覚モ
ジュール)
∗ AV 刺激の反応ルールの発火(認知モジュール)
∗ AV 刺激への反応(スピーチモジュール)
– 結果(Figure 3)
∗ 心理実験と同様,並列課題のコストはほとんどない
∗ ギャップはビジュアルモジュールのノイズに由来するプロダクションルール
の待ち時間
3 The Goal Module
• ゴールモジュールの位置づけ
– 人間の認知は確かに身体化.だが,それが人間と他の生物とを区別するわけで
はない
– ゴールの管理こそ人間のなせる業.ゴールの保持によって,人間の行動は一貫
したものになる
• ゴールの管理に関する神経科学的研究
– 前頭前野を損傷した患者からしばしば観察される振る舞い=文脈と適合しない
行動(串をみたら,常にとかす)
• ゴールの管理に関する行動実験(Anderson & Douglass, 2001)
– ハノイの塔課題におけるサブゴールの効果
∗ Disk 4 をPeg C へ動かすためには,Disk 3 をPeg B へ動かさなければな
らない.そのためには,Disk 2 をPeg C へ動かさなければならない.その
ためには,Disk 1 をPeg B へ動かさなければならない.
– 問題解決の正確さと時間はサブゴールの数の関数
• ゴールの管理に関する脳画像研究(Fincham et al., 2002)
– 実験
∗ サブゴールの数の異なるハノイの塔課題を提示
∗ 16 秒以内に第一手を想像
∗ fMRI によって4 秒ごとに脳をスキャン
– 結果(Figure 4)
∗ BOLD 反応はサブゴールの数の関数
∗ 複数部位にて反応が観察
∗ ゴールは複数の部位に分散して管理
· DLPFC: 一般的な認知の制御
· Partial region: 問題状態の保持
· premotar region: 運動プラン
4 The Declarative Memory Module
• アーキテクチャにおける宣言的モジュールの役割
– ゴールモジュールは問題解決エピソード単位のローカルな一貫性を管理
– 宣言的知識モジュールは個人単位の長期記憶における一貫性を管理
– 3 + 4 = 7 のような知識を保持
• 宣言的モジュールの制御
– 活性化プロセスに従った知識(チャンク)へのアクセス(Figure 5)
– チャンクi の活性度(Ai):
チャンク固有の活性値と結合するチャンクからの影響によって決定
∗ Bi: ベースレベルの活性値
∗ Wj : 現在のゴールの状態を反映した重み
∗ Sji: 要素j からチャンクi への連想強度
– 重みWj
活性化のソース(現在のゴールと関連したチャンク数)の数で分割
Wj = 1/n
∗ n: 活性化のソースの数
– 連想強度Sji の定義
結合するチャンクの保持する連想数が多いとき小さい影響
Sji = S − ln(fanj)
∗ fanj: 要素j と結合する事実の数
∗ パラメータS のデフォルトは2
– ベースレベル
検索パターンを反映した非線形の学習関数(忘却のベキ乗法則)
∗ n: 過去の検索回数
∗ d: 忘却パラメータ(デフォルト.5)
∗ tj: j 番目の検索からの経過時間
– 検索確率
活性値が閾値を上回った時に検索.ただし,ノイズを含む.確率は
∗ s: ノイズパラメータ(平均.4)
∗ γ: 閾値
– 検索時間
活性値に依存して減少
Ti = FeAi (latency of retrieval equation)
∗ パラメータF の見積もり
F ≈ 0.35eγ,
· Ai = γ のとき,0.35 の遅延時間
• 宣言的事実の検索(Pirolli & Anderson, 1985)
• 実験
– 結合する関係数を操作した事実の記憶(hippie was in the park)
– 人と結合する事実の数は1-3 / 場所と結合する事実の数は1-3 (Figure 6)
– 10 日間にわたる学習
• ACT-R モデルとのフィッティング
– 活性値の見積もり(Figure 7)
∗ fan の数と練習によって変化
– 反応時間の推移
∗ fan の数と練習によって減少
∗ モデルとデータの良い適合
5 Procedural Memory
• プロダクションシステムの役割
– モジュールをつなげるもの
– プロダクションシステムがなければ,上記モジュールはバラバラ(従来の理論
と同じ)
• ACT-R におけるプロダクションシステムの特徴
– Adaptive Control of Thought
∗ Control →競合解消
∗ Adaptive →学習能力
• ACT-R におけるルール間の競合解消
– サイクルごとに計算されるユーティリティに基づく
– ルールi におけるユーティリティ(Ui)
成功率とコストによって決定
Ui = PiG − Ci,
∗ P: 過去の成功率
∗ C: 見積もられたコスト(ゴールまでの推定時間)
∗ G: 課題に固有の定数
– プロダクションi の選択確率
適合するルール全体とのユーティリティの比率によって決定
– 過去の成功率の見積もり
成功数とルール発火数の比率
P = Successes
Successes + Failures
∗ Sucesses: 成功数
∗ Failures: 失敗数
– ただし,単純に成功数と失敗数にするのでは問題が生じる.第1 試行で成功し
たもののユーティリティが極端に高くなってしまう.よって,
Sucesses = θV + m, Failures = (1 − θ)V + n
これにより,第1 試行で成功したルールが得る成功率はθ となる.経験が蓄積
するに従い,θ の影響が弱くなる.
• 確率学習の実験とシミュレーション(Friedman et al., 1964)
– 実験
∗ 2 つの部屋のスイッチの提示
· スイッチ1; 90%の確率で部屋を明るくする
· スイッチ2: 10%の確率で部屋を明るくする
∗ 課題
· 確率を知らされない状態で,部屋を明るくするスイッチを選択
· 12 回のトライアルからなる4 ブロックの試行
– ACT-R によるシミュレーション
∗ 2 つのルールを用意(スイッチ1 を押す/スイッチ2 を押す)
∗ スイッチ1 を押すルールの選択確率
· P1: スイッチ1 を押すルールの成功率
· P1: スイッチ2 を押すルールの成功率
∗ スイッチ1 を押すルールの成功率
– 結果(Figure 9)
∗ 理論とデータの良い適合
• もう一つのルール学習(新たなルールの生成)
– コンパイル: 系列的に発火する2 つのルールの纏め上げ
∗ 2 つのルール
IF ペア連想テストにおいて単語を読む
その単語に注意が向いている
THEN 単語と連想関係にあるチャンクを検索する
IF ペア連想テストにおいて想起中である
N が検索されている
THEN N とタイプする
∗ チャンク
· 宣言的知識: バニラ-7
· 刺激: バニラ
∗ 新ルール
IF ペア連想テストにおいて単語を読む
その単語に注意が向いている
THEN 7 とタイプする
– 新ルールは宣言的知識の内容を含む
• 新ルールのユーティリティ
– 新ルールNew を適用できるときは常に古いルールOld1 を適用可能
– 新ルール成功率の初期値は0(θ = 0)
– 新ルールのユーティリティは何度も作られることで,徐々に増加
Δθ = a(P − θ)
∗ P: Old1 の成功率
∗ a: 学習係数
– 学習後,New のユーティリティはOld1 を上回る
6 Putting It All Together: The Effects of Instruction
and Practice in a Dynamic Task
• 認知アーキテクチャの応用
– トレーニング・チュータリングシステム(Anderson, 2002)
– 戦争シミュレータにおける兵士のエージェント(Jones et al., 1999)
• 応用における統合アーキテクチャの利点
– 特定のモジュールに特化しないタスク
• 応用可能な認知アーキテクチャの要件
– postdict ではなく,predict すること(パラメータフリーであること.単純な心
理実験によってパラメータを見積もっておく)
– 恣意的な仮定なしにルールを実装できること(教示からのコンパイルにより対処)
∗ マニュアルや教示文を宣言的知識に格納
∗ 初期のルールはそれを解釈するだけのもの
6.1 The Dynamic Task: The Ani-Air Warfare Coordinator
• 課題
– イージス艦(防空巡洋艦)の司令官(AAWC)の役割
– 航空機を制御するレーダを使用し,航空機の分類
• インタフェース(Figure 10)
– レーダー
∗ レーダ中の□: 航空機(直線: 速度・移動方向)
– 画面左上: 選択中の航空機に関する情報(ALT: 高度,SPEED: 速度)
– 画面下側: ファンクションキーに対応(F6 → [Track Manager] の起動)
∗ どのような機能が利用できるかは状況によって異なる
∗ キー押し後に新たな機能が表示
• 操作系列(Figure 11)
– Selection: 航空機の選択
マウスで選択
– Search: 航空機の同定
∗ 画面左上の情報を参照 
· 速度と高度が一定以内→一般機
∗ EWS キー(F10) の利用
· レーダープロファイルの起動
· 航空機の種類を自動的に同定(失敗する場合あり)
· 航空機の同定に失敗した場合→他の航空機を選択
– Execute: 航空機の入力
∗ ファンクションキーの系列を利用した入力
Track-Manager(F6) →航空機の目的(4 種類)/タイプ(10 種類)の入力
(F4/F7) → Save (F1)
6.2 The Experiment
• 16 名の被験者
• 20 シナリオ(各6 分)を2 日にわたって実施
• 初日にインストラクション(Apendix)
• シナリオの構成
– ランダムに配置された40 トラック
– 眼球運動の記録
• 結果(Fig. 8): パフォーマンスと速度の向上
6.3 The Model
• パラメータ
– プロダクションルールのサイクル50ms
– EPIC と同じモーターモジュール
– 視覚における符号化時間85ms
– d = 0.5
– s = .4
– γ = 1.0
– F = 1.0
– t = .05
– V = 10
– a = .05
– 文字を読む時間200ms
– 教示は全て宣言的知識に格納・教示を解釈するルールを用意
• 上記パラメータはほぼデフォルト(パラメータフリー)
6.4 The Speed Up in Task Performance
• Figure 12 にサブタスクごとのモデルとデータの実行時間
– よく一致
• ゴール構造の変化(教示12 と13 に対応)
– Figure 13 上段: 実験初期
– Figure 13 下段: 実験後期
– 初期から後期にかけて,ルールを媒介するゴールが極端に変化
– 速度変化の要因は,メニューの場所を記憶したこと,余分な宣言的知識の検索
をコンパイルしたこと
• タスク全体での時間変化(Figure 14)
– データとモデルの良い適合
– プロダクションルールの学習とメニュー位置の学習の両者があってよい適合が
得られる
6.5 Eye Movements
• サブタスクごとに注視していた場所(Figure 15)
– Selection フェーズではモデルとデータのほとんどがレーダを注視.メニューは
ほとんど見ていない.
– Search フェーズではモデルとデータのほとんどがインフォメーションパネルを
注視
– Excute フェーズではモデルとデータのほとんどがメニューを注視.メニュー位
置の注視割合は徐々に減少(位置を覚えたことに由来)
6.6 Summary
• 少数のパラメータを与えただけで多くのデータの予測に成功
• 学習の特徴は認知モジュールから知覚-運動モジュールへのシフト(宣言的知識のコ
ンパイル)
7 Putting It All Together: Tracking Multiple Buffers
in an fMRI data
• 脳画像研究の問題=膨大なデータをどのように解釈してよいかわからない
• 統合アーキテクチャの使用によって,複数部位を結合する解釈が可能に
7.1 The Experiment
• 課題
– シンボル操作課題↔の左側にP のみ残す
– 必要なステップ数は0-2
– 頭の中でシンボルを操作し,結果をキー押し(3-5-3-4)
– 5 日間の練習
• fMRI の記録
– 初日と最終日
– 3 部位を記録(検索バッファ・モーターバッファ・ゴールバッファ)
– 18 秒間の記録(3 秒において刺激の提示.最も遅い試行よりも長い時間)
– 1.5s ごとにスキャン
– BOLD 反応は実際の脳内反応の5 秒後に来ることが知られている
• 結果
– Figure 18 上
∗ 複雑性の効果: 複雑さに応じてBOLD 反応が遅延(形状には変化なし)
∗ 練習効果: 5 日目はより素早いBOLD 反応(形状には変化なし)
– Figure 18 中
∗ 複雑性の効果: 複雑さに応じてBOLD 反応が遅延し,形状も変化
∗ 練習効果: 若干早くなっている
∗ 符号化しなければならない情報の量は,練習によらず一定
– Figure 18 下
∗ 複雑性の効果: 複雑さに応じてBOLD 反応が遅延・形状も変化・0 はベー
スラインと差がない
∗ 練習効果: BOLD反応の量が減る
∗ 学習によって検索すべき知識量が減少した
7.2 The ACT-R Model
• プロセスチャート
– イマジナルバッファ
∗ ゴールバッファの一部と仮定
∗ 現在の問題表現を保持
∗ 操作時間200ms
– ステップ
∗ 準備(知覚モジュール)
↔の位置を同定(知覚モジュール)
∗ 問題表現の構築(イマジナルバッファ)
サインの右側の文字をエンコード
サインの左側の文字をエンコード
∗ 宣言的知識の検索
記号の意味に関する知識
適用可能な引数の位置に関する知識
∗ サインの右側の文字の削除(イマジナルバッファ)
∗ 出力(モータバッファ)
– 必要サイクル
∗ イマジナルバッファでの処理
· 0 変換条件では5
· 1 変換条件では8
· 2 変換条件では10
∗ 必要な宣言的知識の数
· 0 変換条件では0
· 1 変換条件では2
· 2 変換条件では5
∗ モーターバッファ
· 条件間で必要なサイクル数に違いなし・タイミングのみ異なる
– 学習メカニズム
∗ コンパイルなし
∗ 宣言的知識のベースレベルのみ変化
∗ 検索時間650ms → 334ms まで減少
– BOLD 反応の予測
∗ イベントからt 時間後のBOLD 反応(Boyton et al., 1996; Cohen, 1997)
B(t) = tae−t
· 指数a はノイズパラメータ(2 - 10 の範囲)
· t=a において最大のBOLD 反応
∗ 時間x においてfMRI によって観察されるBOLD 反応
· M はfMRI の装置に固有の定数
· s は遅延尺度
· i(x) はバッファの活動(活動時は1,そうでないときは0)
∗ パラメータの見積もりTable 1
· このパラメータはデータからのフィッティングに基づく
· しかし,だからといって無意味なわけではない
· パラメータは正確な曲線をだすためには必要だが,条件差には影響しな
い(パラメータフリー)
7.3 The Basal Ganglia
• プロダクションシステムの所在とされる大脳基底核では何が起きているか
– 初日と最終日における大脳基底核におけるBOLD 反応(Figure 20)
– 日による大きなパターンの違い
∗ 初日は多きな反応,最終日はほぼベースライン
∗ この違いはコンパイルの頻度を反映しているのかもしれない
∗ モデルとのフィッティングは現在のところできていない
8 General Discussion
• 本論文では認知のパーツをつなぐものとしてACT-R を示した
• ACT-R は唯一の統合アーキテクチャではない(Soar, EPIC)
• だが,ニューラルネットは認知の統合を目指しておらず,それとは明確に区別できる
• また,現在のACT-R の実装・パラメータが必ず正しいと主張しているわけでもない
• 重要なのはACT-R が専門化された心の研究を統合することである.
• このようなアーキテクチャがあるおかげで,それぞれの研究がどの位置にあるものな
のかを意識できる
• ACT-R の目指すものは心に対する一貫した捉え方を作ることである
• そして,本論文で示したモデルの数々は,ACT-R にいくらかの真実が含まれている
ことを示す

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