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あなたにあげた 夜をかえして

背のびして見る 海峡を
今日も汽笛が 遠ざかる
あなたにあげた 夜をかえして
港 港 函館 通り雨

港町ブルース/森進一

*****
返すから 
返還可能性を証明して

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おお 愛のしるし 花の首飾り

花咲く 娘たちは
花咲く 野辺で
ひな菊の 花の首飾り
やさしく 編んでいた
おお 愛のしるし 花の首飾り
私の首に かけておくれよ
あなたの腕が からみつくように

花の首飾り タイガース

*****
よく出来ている

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硝子坂

悲しいのでしょうと夢の中 見知らぬ人の問いかけに
声も出せずにうなづいて それはあなたがやっぱり好きだから
意地悪なあなたは いつでも坂の上から 手招きだけをくりかえす
私の前には硝子坂 きらきら光る硝子坂

硝子坂/高田みづえ

*****
ガラスザカ というイメージをつかまえて成功。

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カルピス飲んで カンカン娘

カルピス飲んで カンカン娘
一つグラスに ストローが二本
初恋の味 忘れちゃいやよ
顔を見合わせ チュウチュウチュウチュウ
これが銀座のカンカン娘

銀座のカンカン娘(よんばん)/高峰秀子

*****
いいショット

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埠頭を渡る風を見たのは

蒼いとばりが 道の果てに続いてる
哀しい夜は 私を隣に乗せて
街の明かりは 遠くなびくほうき星
何も言わずに 私のそばにいて

埠頭を渡る風を見たのは
いつか二人が ただの友達だった日ね
今のあなたは 一人傷つき
忘れた景色 探しにここへ来たの

埠頭を渡る風 松任谷由実

*****
こうしてながめてみると
メロディの力が大きい

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VICTORY サインはV

VICTORY サインはV
開け放した空へ ジャンプジャンプジャンプジャンプ
うち寄せる雲に アタックアタックアタックアタック
風に向かい 砂を走り 若い夢を
トスパストスパストスパス

サインはV 坂口良子、トリオポアン

*****
これはなかなか秀逸
トスパストスパストスパス
が歌詞になるなんて

でも
バレーボールでいうパスってどういうのだろう

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その味のしつこさといったらない

その時あなたは バラになり
その時ぼくは 蝶になり
この世の嘆きや 苦しみを
忘れて覚えた蜜の味
夜霧が窓から しのびこみ
あなたの肌をつつんでも
Wow Wow 寒さにめざめることもなく
Wow Wow 心のハープをかき鳴らす
ああ かき鳴らす
夢よ 夢よ 夢よ 夢よ 夢よ 夢よ
真夏の夢よ
深い 深い 深い 深い 深い
眠りに誘えよ

真夏の夜の夢/野口五郎

*****
定型イメージを
定型言葉でなぞり
まるで銚子駅前大衆食堂のカレーライスみたいで
東京で修行したはずの板さんが
こくまろカレーを作ってる
その味のしつこさといったらない
どこにもないくらい
カレーまで味のもと味かよ



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ブルー・ライト・ヨコハマ

街の灯りが とてもきれいね ヨコハマ 
ブルー・ライト・ヨコハマ
あなたと二人 幸せよ
いつものように愛の言葉を ヨコハマ 
ブルー・ライト・ヨコハマ
私にください あなたから
歩いても 歩いても 小舟のように 
わたしはゆれて ゆれて あなたの腕の中
足音だけが ついて来るのよ ヨコハマ
ブルー・ライト・ヨコハマ
やさしいくちづけ もう一度

ブルー・ライト・ヨコハマ/いしだあゆみ

*****
これはきれい



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不安定なのは更年期のせいじゃなくて

素肌に片袖 通しただけで
色とりどりに 脱ぎ散らかした
床に広がる 絹の海
着ていく服が まだ決まらない
苛立たしさに 口唇かんで
私ほんのり 涙ぐむ
あなたに逢う日のときめきは
あこがれよりも 苦しみめいて
ああ 夢一夜 
一夜限りに 咲く花のよう 匂い立つ

夢一夜/南こうせつ

*****
定型イメージを
少し古典的な言葉で包みこめば出来上がり
この歌はメロディの力なのだろう

感情の分析はしないでおこう
不安定なのは更年期のせいじゃなくて
恋のせいだよね?



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赤い靴下で よければ かたっぽあげる

大理石の 台の上で
天使の像 ささやいた
夜になると ここは冷える
君の服を 貸してくれる?
タイムトラベルは 楽し
メトロポリタン ミュージアム
赤い靴下で よければ
かたっぽあげる

メトロポリタン美術館 大貫妙子

*****
これは定型イメージから少し脱却

子供には子供なりのイメージで

おやじなら
別なことも考えている



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お別れするより死にたいわ女だから

あなたのために守り通した女の操
今さら他人にささげられないわ
あなたの決してお邪魔はしないから
おそばに置いてほしいのよ
お別れするより死にたいわ女だから

なみだの操/殿さまキングス

*****
これはもう来年くらい百人一首に入りそうだ



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おらこんな村いやだ 俺ら東京さ行ぐだ

ハア
テレビもねえ ラジオもねえ 車もそれほど走ってねえ
ピアノもねえ バーもねえ 巡査毎日ぐーるぐる
朝起ぎで 牛連れで 二時間ちょっとの散歩道
電話もねえ ガスもねえ バスは一日一度来る
おらこんな村いやだ おらこんな村いやだ

若者は 俺一人
婆さんと 爺さんと
数珠を握って 空拝む
映画もねえ たまに来るのは紙芝居
新聞ねえ 雑誌もねえ たま来るのは回覧板

俺ら東京さ行ぐだ/吉幾三

*****
当世風防人の歌
または蝦夷の歌

病院ねえ
医者もいねえ
薬もねえ
検査も出来ねえ
救急車もねえ
それでも東京には行きたぐねえ
税金でなんとがせ
長生きさせろ
おいらの一票でなんとがせ

と現代のお年寄りはラップで歌っている

俺ら東京さ行がねだ
選挙区で自民と公明と民主を応援するだ
ばら撒け クレクレ
ばら撒け もっと 
国が借金してでも 金をクレ

*****
(結局、どこに投票しても同じ。
田舎をリストラするなんて誰にも言えないのだ。)

若者が中国の工事現場に行って稼げればいいのだけれど
為替レートがまだだめ。
インドの工事現場で稼いで
インド人家族を養うのならできるのかもしれない。
インドの雑踏に紛れてスープカレーでも食べて暮らそう。
象の神様はガネーシャ。金色に光る。



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恋するこの胸は 炎と燃えている

二人を夕闇が 包むこの窓辺に
明日も素晴らしい 幸せが来るだろう
君の瞳は星と輝き
恋するこの胸は 炎と燃えている
大空染めて行く 夕陽色あせても
二人の心は 変わらないいつまでも

君といつまでも/加山雄三

*****
定型といえば限りなく定型で
歴史の中で限りなく再生産されてきたもの
夕闇、星、炎、夕陽、大空、君の瞳、二人の心、
以上は万葉集の昔から変わらないアイテムである。
窓辺というのがわずかに時代を感じさせる
多分竪穴式住居に窓辺はなかったか?
超近代的家には窓がなかったりもする。
要塞みたいでテレビカメラが周囲を監視している。

いずれにしても
定型イメージの無難な成功作。



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いつまでたっても ダメな私ね

女に生まれて 来たけれど
女の幸せ まだ遠い
せっかくつかんだ 愛なのに
私のほかに いい人いたなんて
どうにもならない愛だとわかっていても
お嫁に行きたい 貴方と暮らしたい
バカね バカね よせばいいのに
ダメなダメな ほんとにダメな
いつまでたっても ダメな私ね

よせばいいのに/敏いとうとハッピー&ブルー

*****
こういうバカな女がいて自分に尽くしてくれればいいのにと
自己愛的な男たちが空想する
そんな歌詞

ダメなダメな ほんとにダメな
いつまでたっても ダメな私ね

ていうのは、そんな男のことだ

*****
女性の中には、
いつまでたってもだめな男でいて欲しいという人もいて
組み合わせによってはそれでうまくいってしまう
なかなかおもしろいものではある

立派な男になれば私はいらない女なのだという計算もすでにし尽くしている



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定型イメージ

淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜まりに揺れている
此頃 涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする
縁側でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話くりかえす
ひとりごとみたいに 小さな声で
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ 
心配いらないと笑った

秋桜/山口百恵

*****
これまた見事に脱臭された
無味無臭誰にも嫌われない
定型イメージの積み重ね

人間は定型が根本的に好きなのだ
予想して
その通りのものが出てくることに安心する
安心したいから聞いたり歌ったりする
たったそれだけのことだ

常同行為と言ってもいいし
不安を打ち消すための強迫性行為と言ってもいい
それだけのものである

心配いらないと笑った

とまで言って安心させてくれるのだから親切この上ない



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貧しさに負けた

昭和枯れすすきで
貧しさに負けた
と歌う

最近は契約社員で月給が手取り14万円
やっていけるのかという話になる

生活保護にも種類があって
生活扶助
住宅扶助が大きな柱で
子供がいれば教育扶助もある

生活保護費全体で2.5兆円
受給者数は142万人
平均すると一人あたり年間180万円受給
都市部と農村部では生活費も住宅費も違うので
割り算もよく実態を伝えるとは言えない
そうはいっても180/12で月15万円だ。
やはり14―15万円で暮らせるらしい。

ワーキングプア人口が500~700万人
ニートが64万人
掛け算すると10兆円

ある人の話では
東京の近辺だと、
一人暮らしの住宅に7万円、
住宅費は家計全体の1/3がふつうというので、
家計全体では21万円。
友人の結婚式に参加するなどすこし余裕をみると
24-5万かなあという。
ヘアメイク、ネイル、化粧品、飲み代、携帯代、お稽古事の月謝など、いろいろかかる。

年金や健康保険がどこから出ているかとかで
現実には大きく違うらしい。

14万円で何とかやっていける、
24万円でふつうにやっていける、
そんな現状なのだということらしい。

残業代を一杯つけて20万少し、
でも遊ぶ暇がないから少しずつたまるという人もいる。
頼もしい。



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縄張り行動

貧しさに負けた
いえ 世間に負けた
この街も追われた
いっそきれいに死のうか
力の限り 生きたから
未練などないわ
花さえも咲かぬ 二人は枯れすすき

昭和枯れすすき さくらと一郎

*****
この街も追われた というのは
ある種の縄張りを表象している

縄張りを作る
植物を食べる動物には基本的な本能であるから
かなり強力である

人は目の力で縄張りを確定しあっている

ケーキやさんのショーケースの前で店員が陣取り
目で縄張りを作ってしまうと
客が寄りつかない



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今 私の願いごとが かなうならば 翼が欲しい

 今 私の願いごとが
 かなうならば 翼が欲しい
 この背中に 鳥のように
 白い翼 付けてください

 この大空に 翼をひろげ
 飛んで行きたいよ
 悲しみの無い 自由な空へ
 翼はためかせ 行きたい

翼をください  赤い鳥

*****
翼 大空 自由 定型イメージの中でもこれだけの成功歌を作ることができる
メロディの力なのか



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あなたとの約束が叶うのは明日

何もかもめざめてく新しい私
走り出した船の後 白い波踊ってる

あなたとの約束が叶うのは明日
胸に抱いた愛の花
受けとめてくれるでしょう

つばめが飛ぶ青い空は
未来の夢 キャンバスね
自由な線 自由な色
描いてゆく二人で

何もかもめざめてく新しい私
走り出した愛はただ あなたへと続いてる

チェリーブラッサム/松田聖子

*****
定型イメージだけを使う技法
見事なもんです



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京都から博多まで/藤圭子

肩につめたい小雨が重い 思いきれない未練が重い 
鐘が鳴る鳴る憐れむように 馬鹿な女と云うように 
京都から博多まであなたを追って 西へ流れて行く女

京都から博多まで/藤圭子

*****
この頃の雨は小雨なんていうものじゃない

亜熱帯の土砂降り
傘をさしても服はずぶぬれ
白い肌にはきつすぎる
それでも未練が重過ぎる

*****
一瞬のうちに豪雨そして洪水
日本語の脳がついていけない

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同棲の季節

何人かの人から
同棲を始めました
お近くにお立ち寄りの際にはお気軽にどうぞ
みたいな変な通知

同棲というものは
昔は許されないものだった
とにかく一緒に棲みたい、暮したい、いつも一緒にいたい
そのためには結婚すれば一番いいが
さまざまな事情があってそれが出来ない
ああどうすればいい
というので
同棲をしたものだ

もちろん誰にも内緒である
堂々と二号さんだと名乗る人もいて
それはそれで格式もありしきたりもあったものだ
それはまた例外の話で
同棲という響きにはもっと貧相などうしようもなさがまつわりつく

郵便のことも電話のこともいろいろに苦労して
それでもなんでも
社会に背を向けて
自分たちはそういう「獣」なのだと認識して
同棲したものである
だから一日一刻が決意の時間なのである

学生の場合、親が来たら終わりだ
仕送りを止められる
自分で稼いで食べていかれるなら
同棲なんかしなくていいのだ
親の反対を押し切って結婚するというくらいの方が弾みがつくものだ

既婚者の場合の同棲は
男性の場合だと二世帯分稼がないといけないのできつくなる
会社に知られればスキャンダルだ
女性の場合は子供を捨てて男に走ったという獣性が女性ホルモンを一層きつくする

いずれにしても夏に燃え上がって
秋には同棲するというパターンのようだ

既婚者の同棲は
かわいそうなあの人を見捨てて置けないという例も多い
で、その人は実際かわいそうな人で、
その人がそばにいて支えたからといって
どうにもなるものでもないことが多いのだった
愛は愛だけれど少し違う愛である

その人が力になってあげた分
現実の本当の解決が遅れてしまうという例もあって
難しいものだと思う
少しの間だけでも夢を見られたのだからよかったとも思うけれど

というわけで
秘密でもない同棲があちこち
シェアーといってもいいんでしょうか
物品には誰のものかしるしがついていて
別れる時にもめないようになっているとのこと
頭いい

*****
よろしく哀愁

もっと素直に僕の 愛を信じて欲しい
一緒に住みたいよ できるものならば
誰かに君がやきもち そして疑うなんて
君だけに本当の心みせてきた
会えない時間が 愛 育てるのさ
目をつむれば 君がいる
友だちと恋人の 境を決めた以上
もう泣くのも平気 よろしく哀愁



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ネット社会の性欲 DNAはネット社会での覇権を脳から回復できるのか

人間の性欲には
もともと欠如があり
文化によって完成されると言われてきた
したがって性欲と生殖が分離する傾向はある

性欲の欠如部分に
ネット文化がはまり込んだ場合
なおさらに生殖に遠くなる

間違いさえ起こりようがない

*****
しかしまた
性欲は人間を動かす強力なエンジンである
ネット社会の中で
人は自己愛的欲望の中で生きつつ、
傷つけられないように用心深く一時的部分的アイデンティティを生きている
一方で依然として性欲に突き動かされて生きているのだが
それはいかにして充たされているか
奇怪としかいいようがない

脳とDNAの関係で言えば
現実社会はDNAが優位であり
当然脳はDNAに奉仕する立場であらざるを得ない

脳は文化を造り、伝達することができるが、
結局のところDNAを運んでいる乗り物でしかない

ネット社会の中で起こっていることは
脳の原則の大幅な越権行為である

性欲はDNAの原則ではなく脳の原則により多く従うようになる

さて、DNAはネット社会での覇権を脳から回復できるのか
それが課題である

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内省と連想を迫る夢

相変わらず
内省と連想を迫る夢を見ていて
主観的には豊かな体験をしている

私の日常にはない範囲の事柄が
私に何かを考えろと喚起している
私に何かを語れと鼓舞している

方法は少しずつ変えている
必ずしもその方法が唯一ではないし百発百中でもないことが分かってきた

夢と現実意識の間の状態を少しだけ意識的に引き伸ばすのが技術といえば技術である

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声なき者よ

生まれなかった者よ語れ
声なき者よさらに語れ

聞かれるべき言葉が
世にこだまするよう
わたしは歌い続けたい

胎内で健康だったお前
突然の中断を語れ

言葉を知る前の言葉
空気を呼吸する前の息

知ること以前に沈黙を決定されたお前にも
言葉があるのだと
わたしは歌い続けたい

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表現への希求

かなり生きてしまったので
人生の総決算など
できることならしてみたい

私が生きて
私に見えた景色はなんだったのか

どうせくだらないことと分かっているが

くだらない人間に
くだらない人生が
どのようにくだらなく見えていたのか
そのことだけでも
くっきりと残したい

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傷つき易い人

他人が傷つける意図はないのに傷ついてしまう人
それを傷つき易い人という
そしてその人たちは傷つくごとに自信をなくし
他人を信じなくなり
自分を信じなくなり
ますます傷つき易くなる

傷つくにしたがってますます傷つき易くなるこの困ったサイクルは
どうしたら良いのだろう。
ますます困難な人生にはまり込んでいくしかないのだと
宣告されているかのようである。
抜け道がどこにあるのか、
分からなくなってしまう。

傷つき易い人は付き合いにくい。
だから友人が少なくなる。

傷つき易い人は自信がない。
だから自分を支える芯がない。

過度に傷つき易い人を
人格障害の一分類として分類してもいいけれど、
傷ついていることに変わりはない。

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自己表現の手段を持つことの大切さ ネット社会の中で自己表現をして自己を創る

人間のいろいろな行為を自己表現ととらえることができる
会話の中で話すのは一番普通の自己表現である。

会話になっていなくても、手紙やメールも自己表現である。
不特定多数にあてて書くサイトやプログも自己表現の一種である。
携帯に向かって、小説を書いて、それを不特定多数の人に評価してもらえるのも、
自己表現である。

また、服装や身につけるものは自己表現である。
仕事の流儀とか、パートナーの選択とか、自己表現である。
どこで買い物をするかとか、どこでカットしてもらうとか、
そんなことも自己表現の一部になってくる。

つまり極端に言えば、すべての行為は、自己表現としての側面を要しているのだ。
複数人がいるトイレに入って行って、排尿するのも、自己表現である。
人がいると排尿できないという人たちがいるのだから。
そのひとたちは、そうした自己表現の道を閉ざしていることになる。
社会不安障害(SAD)のひとつの症状である。

いろいろな経路の自己表現はあるとして、
それがどのように評価されて、自分の元に戻ってくるかは、様々である。

最近のブログでは、コメントやトラックバックがあって、
メールやグループメール、SNSと異なった様相を呈していて、
ブロクでの公開性が、よい方向にも、悪い方向にも作用することがある。

あるひとが携帯の小説を書いて、その続きを別の人が書くといった場合、
昔からあった回しノートの延長のようになっている。

惜しいのは、回覧ノートに含まれている、「オーラ」が失われて、脱色されていることだ。
気にならない人は気にならないのだろうが、
わたしはとても気になる。
だから、オーラを背負った人としか話をしない。
新聞記事ではないのだから。
また、こちらのオーラを感じてくれる人にだけ向けて書いているつもりだ。

ーーーーー
面接ではないようになって自然にブログは書かなくなった人も多い。
書くとしても、必要な連絡があるときだけに書くようになる。

ーーーーー
いずれにしても、直接人に向き合わず、言葉を綴る特性というものは、独特なものである。
それが個人向けではなく、ある程度の人数向きである場合、やはり独特である。

そしてそれは正確な意味での会話の替りにはならない。
会話の中にある弁証法的なプロセスがない。

それは自分の純粋性でもある。
それもいいことだ。
しかしそれは自分の限界でもある。
それは惜しいことだ。

異種性を取り入れる窓口を閉ざさないでいること。
たとえば信頼できる人との会話。
しかしまた、危険な窓口を閉ざすことの必要、たとえば、コメントやトラックバックの会員のみの制限。

そのようにして自分のみを幾重にも守りつつ、自己表現することはやはり人を解放するし、
輝かせるし、自己発見させるのである。

絵画でも、演劇でも、カラオケでも、店のチラシ作りでもいいのだ。
自分を表現することは、自分を解放する。



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勝者、敗者、評論家

テレビでスポーツの試合を見る。
勝者に同一化していれば、単純に優越感を感じることができる。
敗者に同一化していた場合、
敗戦の一瞬前に、評論家に変化し、
敗戦を批判する立場に立ち、敗戦のトラウマから免れることができる。
負けて、徹底的に打ちひしがれ、
これまでのすべての努力の時間が否定され、
自分は無価値だと認めざるを得ないとき、
そのトラウマを共有せず、
自分だけ評論家に変化してしまうのである。

そのずるさが
人間の強さでもある。
みんな傷つかないように生きているのだ。

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オリンピックの成績から学ぶこと

オリンピックの結果報道に接して思うのだが、
オリンピックでいい成績を収めている人たちは、
「偶然才能があって」「自分でこつこつと頑張って」
メダルに到達するのではないようだ。

国家がメダル獲得を目標に掲げ、
幼い才能を発掘し、国家的育成システムにのせ、
そのようにして各国が競い、
ぎりぎりのところで順位が決定している、
そんな感じだと思う。

日本で代表的なのは、
フィギュアスケートの世界である。
発掘と育成のシステムが出来上がっている。

モスクワオリンピックで日本がボイコットをして、
そのあと選手育成が滞り、
態勢を立て直すまでにしばらく時間がかかった話は聞いている。

*****
スポーツの世界でこうなのだから、
学術の世界、軍事の世界、実業の世界で、
もっと熾烈でせこい戦いが繰り広げられているだろうことは
当然考えられる。

スポーツの世界は、煎じ詰めれば筋肉の力と運動神経の問題であって、
戦略という大脳前頭葉の仕事は決定的ではない。

学術、軍事、実業になれば、
まさしく大脳前頭葉の仕事であって、
そこではかなり高等とも卑劣ともいえる戦略がうごめいていることは予想できる。

*****
スポーツの世界以外でも、
国家戦略として、才能の選抜と育成のシステムを作り上げなければ、
五輪のメダルなんかよりも達成したい目標がはっきりとある国に
圧倒的に負けるだろう。
才能があっても予算がつかないならじっと待っているしかないのだ、
短歌でも読んで。
その無駄といったら莫大である。
短歌の世界にとってはいいことだけれど、
実際、日本の才能が短歌に消費されることでほっとしている大国はたくさんあるのだ。

日本の人が、日本の後輩に負けることと、
ロシアのライバルに負けることと、
どちらが悔しいだろう。
きちんと大人の判断として、日本の後輩を助けて、
中国のライバルを倒す戦略に賛成して欲しいものだと思う。

*****
少子化でますます才能が頭打ちになる。
困ったことだ。

科学技術分野でどれだけ
先んじることができるかと考えれば、
米国の内的蓄積にはかなわないので、
しばらくは米国留学のトレンドが続くだろう。
中国やインドの留学生も、優秀クラスは米国に、次のクラスの一部がユーロと日本にといった具合で、
とうぶんかなわないだろう。

お金になる芸術として映画があるが
ソニーは映画会社を持っているだけで、
日本の芸術を振興しているわけではない。
ここでも米国の内的蓄積が分厚い。

軍事に関しては9条憲法があるので難しい。
こっそりやってはいるらしいが、檜舞台に踊り出ることは出来ないだろう。

思想文学については
日本語の壁が大きい。
日本語の使用者は今後どんどん減少していくだろう。
マーケットとしても縮小し続けるはずで、
これもなかなか難しい見通しになる。
むしろ英語での表現者になったほうがいいのだけれど、
「日本的感性」くらいしか売り物に出来ない現状では、困難だろう。

実業家にしても学者にしても、
まともな人が米国でステイタスを得るということは少ない。
様子を見ていると日本人離れしたマニーの人たちで、
あれあれと思ってしまうこともある。
躁状態くらいでないとアメリカで活躍しようとは思わないし、
一時的に思ったとしても、思い続けることはできないのが現実だろう。

*****
今後日本はユーロにおけるギリシャのような立場にたつことを目標とするとして、
とにかく、才能の選抜と育成のシステムをもっと真剣に考えた方がいい。
嫉妬のシステムに縛られるのもいい加減にして、
もっと実質的に大切な果実を手にしようではないか。

親の学歴と年収が
子供の将来を大きく決定してしまうような社会では
未来がないのだ。

国際的に活躍する人物というものの
実質が躁病者であるというのでは
がっかりである。

いつまでたっても日本人が国際的に尊敬されないことになる。



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深い夢 ネット社会と夢と現実

意義深い夢を見ている
夢を見た後しばらく考え続ける
夢はもうひとつの人生である

夢はつまり
壁のシミがどんな物語に見えるかということであって
まさしく自分の内面に他ならない

夢を正確に他人に伝えることは多分不可能だと思う
映像にするとしても
時間の伸縮もあるようだし
論理が破綻している部分もあり
こんな夢なんだけどと夢を前提とすればなんとか
そんな夢なのねと伝えられる感じで
なかなか難しい

言葉は抽象度が高すぎる
夢の柔らかな部分を全部壊してしまいそうだ
しかしそのことによって現実の意識は成立しているのだろう

ネット世界の夢にくるまれて
夢ほどではないが
ネットのやわらかさの中でまどろんでいたいのが
現代精神ではないだろうか

夢と現実との中間形態してのネット

外部の現実を押し付けられることはなく
嫌になったらスイッチを切ってしまうこともできる

まあ、夢はこわい夢でも途中でやめられないけれどね 走り疲れるまで

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