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真鍮

真鍮の質感が美しい15センチ定規です。
使い込んでいくうちに酸化して変色したり、傷が付いていく事でアンティークのような風合いになっていきます。
金属のエイジングを愉しむという定規です。
インクペンでも線が引きやすいように片側を少しだけ立ち上げています。

サイズ:20*160ミリ
カラー:無垢

BRASS PRODUCT(ブラス プロダクト)
どこか懐かしく、愛着を持って使い続けたくなる真鍮の佇まい。
長く使い続ける事によって、経年変化により素材の質感が変わり、かけがえのない道具になります。

真鍮(しんちゅう)は銅と亜鉛の合金で独特の美しい光沢を持ち、古くから建築・家具金物・美術工芸品などの素材に使われてきました。
使い続けるうちに表面が酸化し、深く味わいのある柔らかな色調に変化していきます。
使う人、環境によってひとつひとつ変化が異なる真鍮は、使い込む事によって生まれる独特な味わいが魅力です。

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懐かしいナンバープレートのような書体の数字を打ち抜いたクリップです。
使い込んでいくうちに酸化して変色したり、傷が付いていく事でアンティークのような風合いになっていきます。
金属のエイジングを愉しむというクリップです。
しおりやインデックスとしてご利用ください

サイズ:31*17ミリ
入り数:1~12まで各1個
カラー:無垢

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Solingen Adler

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Solingen Adler社のはさみ

精密なピンセットみたいにぴったりきっかりのはさみ
わたしは100均のはさみしか使わないし
それで間に合っているけれど
外科の友人の家ではこんなものがあった

あちこち切りたくなって
指の毛をきれいに切ってしまった
いまつるつる

いいはさみを手にすると何か切りたくなる


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リサ・ラーソン 陶芸家

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マンション完売御礼

マンションは次々に建設されていて
しかも完売御礼などと書かれている
そんなはずがあると思う?

だって、完売するかどうかぎりぎりの程度まで
値段を上げるのが当たり前じゃないですか

サンマみたいな腐るものでもあるまいし

本当に次々に完売しているなら
値段の付け方がお馬鹿だったということだ

セールスマンが
早く買わないと売れてしまいますよ
と言うこと自体おかしなことだ
そんなに売れるならもっと高く売ればいいだけの話だ

完売御礼のマンションにどれだけ人が住んでいるか
実際に見物してみたらいいですね
夜にどのくらい明かりがついているかで
だいたい分かりますから
子供がどのくらい遊んでいるかとか
併設のベネッセ保育園にどのくらい子供がいるかとか

建設前に完売御礼だから実際はどうかが分かりにくい
それだけのこと

ーーーーー
実際のところは
マンションを売っても買うのは一部のお金持ちで
一人の人が何個も持っています
価値が維持できそうないい部屋は特にそうです

いくつも持っているので賃貸に回すわけですが
賃貸料金も最低レベルに下げられています
住まないで持っていても税金は結構取られるので
やはり賃貸しますが
傷むし古くなるしでますます自分では住む気がなくなる

富裕層が一生住みたくなるマンションは実はほとんどないので
彼らは移動し続けています

新しい設備を求めたり
世代によって教育環境を求めたり医療環境を求めたり
需要も違ってきます
結局一戸建てに住みたいと言ったりします

夫が亡くなってから後は
都心のマンションが便利でいいというアクティブな人もいますね

昔はマンションが値上がりしたこともあったものですが
最近は順調に下がるだけです
土地の値段と違って
マンションは価値がなくなるばかり

値段が下がるとともに世帯全体が高齢化しますから
管理組合はうまくいきません
立て替えなんて同意できるはずがありません
全員が順調に儲かるのは資本主義じゃないわけですから

分譲マンションなのに賃貸に回して
入居者の審査が甘かったりして
海外の宗教者のたまり場になったりするわけです
交通の便のいいところだとなおさら危ない

犬はだめというのにでっかい犬を平気で飼ったりして
抗議しても言葉も通じないし

そのうち孤独死して
相続もはっきりせず
管理費を誰も払わない部屋が多くなったりして
どこも同じ末路ですね
相続人の何人かは海外だったり

会社の持ち物だったけれど
その会社が消えてしまったりとか
いろいろな事情があるとは思うけれど
管理組合としてもどうにもできない

ーー
子供が増えたり
仕事の方向を変えたり
年をとるとテイストが変化したり
いろいろと変化の要因はあるもので
ずっと住み続けることは多くはないかもしれない

ーー
年をとって孤独で身軽な暮らしがいい
食費が安い地域がいいので学生用の定食屋が多い高田馬場で
6畳の和室ということになった
古い畳
いいもんだ
学生に返った気分
銭湯を使ってトイレは共同だ

劇団に入って老人役


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久しぶりの新聞

人から荷物が届いて隙間に新聞紙が詰められていた

最近はお金を節約せざるを得ず
テレビも手放し
新聞も取らない生活なので
久しぶりに読んでみた

なんて新鮮なのだろう

経済人の訃報
だいたい70から90位
寿命なんてそれぞれ個人差があるだろうと思っていたが
こんなにも一定なのだと改めて思う

おじいちゃんと孫娘の通話がただになる携帯電話の広告
ただになっても話すことはなさそう

相変わらずの週刊誌の見出し

怪しげな健康食品
グルコサミン、コンドロイチン、ナノテクノロジー、こんな言葉から
マイナスイオン、アルカリ性といった昔からの言葉まで

膝も目も耳も老人は悪くなるが
頭も悪くなると見くびられているらしい

しばらくみないうちに
ますます老人向けに
ますます知能の低い人向けになっているようだ




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二悪一良 三悪

生きていていいことばかりがあるわけではないと知ってはいるが
一つ何かつらいことがあると
陰を感じるものだ

まあ、いいさ、胸に納めようと思ってみる
これを人に話すのは人間の器として小さすぎて
自分としてもそんな自分を承知できない

いいことと悪いことが交互に起こるというのも
望みが高すぎるだろう

二悪一良くらいで妥当なところではないだろうか

三つ続けて悪いことなら
人に愚痴ってもいいように思う


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アルコール血中濃度と酔いの状態

<アルコール血中濃度と酔いの状態>
時期
血中濃度(%)
酒量
酔いの状態
爽快期
0.02~0.04
ビール<大びん>(~1本)
日本酒(~1合)
ウイスキー・シングル(~2杯)

さわやかな気分になる
皮膚が赤くなる
陽気になる
判断力が少しにぶる

ほろ酔い期
0.05~0.10
ビール(1~2本)
日本酒(1~2合)
ウイスキー・シングル(3杯)
ほろ酔い気分になる
手の動きが活発になる
抑制がとれる(理性が失われる)
体温が上がる
脈が速くなる

酩酊初期
0.11~0.15
ビール(3本)
日本酒(3合)
ウイスキー・ダブル(3杯)

気が大きくなる
大声でがなりたてる
怒りっぽくなる
立てばふらつく

酩酊期
0.16~0.30
ビール(4~6本)
日本酒(4~6合)
ウイスキー・ダブル(5杯)

千鳥足になる
何度も同じことをしゃべる
呼吸が速くなる
吐き気・おう吐がおこる
泥酔期
0.31~0.40
ビール(7~10本)
日本酒(7合~1升)
ウイスキー・ボトル(1本)

まともに立てない
意識がはっきりしない
言語がめちゃめちゃになる

昏睡期
0.41~0.50
ビール(10本以上)
日本酒(1升以上)
ウイスキー・ボトル(1本以上)

ゆり動かしても起きない
大小便はたれ流しになる
呼吸はゆっくりと深い
死亡


出典:資料「アルコール血中濃度と酔いの状態」 (社)アルコール健康医学協会

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ベックの翻訳の二種

ベックうつ病調査票

ベックうつ病調査表は最近2~3日の自分の状態に対する以下の21個の設問からなります。設問ごとに0~3点に相当する答えが用意され、その内の1つを選んでいきます。例えば、第1問で「悲しい気持ちがする」を選んで1点、第2問で「将来の展望がもてない」を選んで2点、という具合に21問すべてに答えます。こうして得た21個の点数を合計したものがこのセルフチェックの採点結果です。

10 特に悲しい気持ちにはならない
1 悲しい気持ちがする
2 いつも悲しい気持ちがし、悲しみから逃れられない
3 悲しみのあまり、耐えられない気持ちになる
20 将来に関して特に心配してはいない
1 将来が心配である
2 将来の展望がもてない
3 将来は絶望的で、状況が改善する余地はないと感じる
30 自分の人生はまあまあだと思う
1 平均以下の人生だと思う
2 人生を振り返ると、失敗だらけだと思う
3 人間として失格だと思う
40 生活にいつも通りの満足感がある
1 以前のように物事を楽しめない
2 真に満足することはなくなってしまった
3 すべてに関して不満足であるし、もう飽きてしまった
50 特に罪の意識は感じない
1 時々、罪の意識を感じる
2 よく罪の意識を感じる
3 常に罪の意識を感じる
60 罰を受けているような気はしない
1 罰を受けるような気がする
2 罰を受けると思う
3 現在、罰を受けていると感じる
70 自分自身に失望したりはしない
1 自分自身に失望している
2 自分自身に嫌悪を感じる
3 自分自身を憎んでいる
80 特に他人より劣っていると考えたりしない
1 自分自身の弱さや失敗に敏感である
2 いつも自分の失敗を責めてしまう
3 何か悪いことが起こると、きまって自分を責める
90 自殺を考えたことなどない
1 自殺について考えることはあるが、実行するつもりはない
2 自殺したいと思う
3 機会があれば自殺したいと思う
100 いつもより泣いてしまうことはない
1 いつも以上に泣いてしまう
2 いつも泣いてしまう
3 以前は泣くこともできたが、今では泣きたくても泣けない
110 いつもどおりに落ち着いている
1 いつもより少しイライラする
2 困惑したり、イライラすることが多い
3 常にイライラしている
120 他人に対する関心を失ってはいない
1 以前よりも他人に関心がない
2 他人に対する関心は大分ない
3 他人にまったく関心がない
130 決断力はいつもどおりである
1 いつもより決断を先に延ばしてしまう
2 決断力がいつもより大分、落ちている
3 何も決断できない
140 いつもどおりの外見だと思う
1 老けて見えないか、魅力がないかと心配である
2 外見がかわってしまい、魅力がなくなってしまったと思う
3 自分の姿は醜いと確信している
150 いつもどおりに仕事をしている
1 物事に取り掛かる前にいつもより努力がいる
2 何をするにも相当、努力が必要である
3 仕事が全然出来ない
160 いつもどおりに眠れている
1 いつもどおりに眠れない
2 いつもより1~2時間早く目が覚め、その後、なかなか眠れない
3 いつもより数時間早く目が覚め、その後、眠れない
170 いつも以上の疲れは特に感じない
1 いつもより疲れやすい
2 ほとんど何をしても疲れを感じる
3 疲れているので何もできない
180 食欲はいつもどおりである
1 いつもの食欲はない
2 食欲はいつもと比べて大分ない
3 食欲はまったくない
190 体重はいつもどおりである
1 体重が2kg以上減った
2 体重が4kg以上減った
3 体重が6kg以上減った
200 いつも以上に健康状態が気にかかったりしない
1 痛み、胃の不快感、便秘などの身体状態が気にかかる
2 自分の健康問題を気にしすぎて、他のことをあまり考えられない
3 自分の健康問題が常に頭の中にあり他の事を考えることができない
210 性欲はいつもどおりである
1 性欲はいつもよりない
2 性欲は大分ない
3 性欲はまったくない


ーーーーー
BDI(Beck Depression Inventory, ベック抑うつ評価尺度)

うつ病に対する科学的エビデンスを重視した認知療法を提唱したペンシルバニア大学の
アーロン・ベックは、うつ病の心身症状を総合的に評価して客観的な診断を下す診断的な心理検査(質問紙)を作成した。 

その具体的な質問項目は以下のようなものであり、上の項目から順に
『0,1,2,3点』の点数をつけることになる。各項目の合計点数によってうつ病症状の重症度を診断する。

正式な医学的診断には、精神科の専門医による面接・問診を合わせて総合的な評価をする必要があるが、BDIによって今現在の抑うつ状態に対する一応の病理性を判定することが出来る。 

合計点数が
「21点以上」になると病理的な抑うつ感や憂鬱感である可能性が高くなるので、専門医の医学的治療や心理臨床家の心理学的援助が必要になることもある。 

以下の各項目を読んで、4つの文章の中から自分の考え方や気分・感情にもっともよくあてはまるものを選んで下さい。 

1. 
憂うつではない。 
憂うつである。 
いつも憂うつから逃れることが出来ない。 
耐え難いほどに憂うつを感じ、不幸である。 

2. 
将来について悲観していない。 
将来についてやや悲観している。 
将来に希望がない。 
将来に希望がなく、更に現状より良くなる可能性もない。 

3. 
様々な課題に、それほど失敗するようには感じない。 
様々な課題に、頻繁に失敗してしまうだろうと思う。 
過去の人生を振り返ってみれば、失敗のことばかりが思い出される。 
人間として全く失敗の人生だと思う。 

4. 
以前と同じように満足している。 
以前のように物事が楽しめなくなった。 
もう本当の意味で満足することなど出来ない。 
何もかも面白くなく、全てに対してうんざりする。 

5. 
現在の生活パターンや人間関係に罪の意識など感じない。 
時々、罪の意識を感じる。 
ほとんどいつも罪の意識を感じる。 
いつも罪の意識を感じる。 

6. 
現在の生活態度や人間関係によって、何らかの罰を受けるとは思わない。 
罰を受けるかもしれない。 
罰を受けると思う。 
今が、その罰を受けている時だと思う。 

7. 
自分自身に失望してはいない。 
自分自身に失望している。 
自分自身にうんざりする。 
自分自身を憎む。 

8. 
他の人より自分が劣っているとは思わない。 
自分の欠点や過ちに対して批判的である。 
自分の欠点や失敗(ミス)に対していつも自分を責める。 
何か悪い事が起きると、全ては自分の責任だと考え、自分を厳しく責める。 

9. 
自殺しようとは全く思わない。 
死にたいと思う事はあるが、自殺を実行しようとは思わない。 
自殺したいと思う。 
チャンスさえあれば、自殺するつもりである。 

10. 
いつも以上に、泣く事はない。 
以前よりも、泣く事が多くなった。 
いつも泣いてばかりいる。 
以前は泣く事が出来たが、今は泣きたくても泣く事すら出来ない程に絶望的に落ち込んでいる。 

11. 
イライラしていない。 
いつもより少しイライラしている。 
しょっちゅうイライラしている。 
現在は絶えずいつもイライラして落ち着かない。 

12. 
他人に対する関心を失っていない。 
以前より他の人に対する関心がなくなった。 
他人に対する関心をほとんど失った。 
他人に対する関心を全く失った。 

13. 
いつもと同じように決断する事が出来る。 
以前より決断を延ばす。 
以前より決断がはるかに難しい。 
もはや全く決断することが出来ない。 

14. 
以前より醜いとは思わない。 
老けて見えるのではないか、魅力がないのではないかと心配である。 
もう自分には魅力がなくなったように感じる 
自分は醜いに違いないと思う。 

15. 
いつも通りに働ける。 
何かやり始めるのに、いつもより努力が必要である。 
何をやるのにも大変な努力がいる。 
何もする事が出来ない。 

16. 
いつも通りよく眠れる。 
いつもよりも眠れない。 
いつもより1~2時間早く目が覚め、再び寝付く事が難しい。 
いつもより数時間も早く目が覚め、再び寝付く事が出来ない。 

17. 
いつもより疲れた感じはしない。 
以前より疲れやすい。 
ほとんど何をやるのにも疲れる。 
疲れて何も出来ない。 

18. 
いつも通り食欲はある。 
いつもより食欲がない。 
ほとんど食欲がない。 
全く食欲がない。 

19. 
最近、それほど痩せたということはない。 
最近、2kg以上痩せた。 
最近、4kg以上痩せた。 
最近、6kg以上痩せた。 

20. 
自分の健康のことをいつも以上に心配する事はない。 
どこかが痛いとか、胃の調子が悪いとか、便秘・下痢をしているとか身体の調子を気遣う。 
自分の身体の調子のことばかり心配し、他のことがあまり考えられない。 
自分の身体の調子のことばかり心配し、他のことを全く考えられない。 

21. 
性欲はいつもと変わりない。 
以前と比べて性欲がない。 
性欲がほとんどない。 
性欲が全くない。 



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統合失調症とうつ症状の関係 症例3

たとえば次のような例も創作することができる

26歳,新入社員、男性。理科系大学院修士を終わってIT系企業に就職、一人暮らし。
上司とうまくコミニュケーションがとれずに次第に疲弊。
最近は憂うつで友人と飲みに行く気もしない。夜に眠れず,朝起きられない。
遅刻しがちなので上司からなんども説教されて,ますます会社が嫌になった。
仕事自体は自分なりに出来ていると思うのに、どうして上司に嫌われているのか理解出来ない。
朝に遅れた分、残業していて、充分働いていると思う。
疲れて帰るので夜にドカ食いすることがある。炭水化物ばかり。体重が増えた。
恋人はいない。漫画を書くのが好きで自分なりに書きためている。
遅刻が多くなって三ヶ月たつ。ケアレスミスが増えたのは事実で,それはいけないと思っている。
休日は一日寝ていることが多い。誰とも話さない。

疲れてばかりもいられないと思い、先日は伊東の温泉にひとりで行ってきた。
友達ができた。いい気晴らしになった。今度は自転車を始めてみようと思っている。

月曜の朝になったら異常にだるくて、それでもなんとか会社に行ったところ,
満員電車で冷や汗が出て、会社の玄関で動悸が始まり,やはり病気だと思い、そのまま心療内科に来た。

会社の検診では悪いところはなかった。
会社をやめてしばらく大学院に戻ろうかとも考えている。貯金は少ないので経済的には苦しい。

ーーーーー
アルバイトの経験はあるし、結構うまく働けていた。
今までこんなにだるくなったことはない。
慢性疲労症候群というのも知っていたが特に熱もないし体で痛いところもない。
頭痛や目眩もないし自律神経失調症とも思わない。
パニック障害に近い感じはする。恐怖症といわれれば、そうかも知れない。
どうしてか、会社と上司が苦手になってしまった。

ーーーーー
小学校や中学校までさかのぼると、
成績は良くて優等生だった。体も大きくて体育もよくできた。
部活動は特にしていなかった。友人は少ない方で,自分ひとりで本を読んでいたりすることが多かった。
姉がいていつも自分より優秀だった。就職が面倒で大学院に進み,論文がはかどらず留年した。
パーティなどでは聞き役になることが多い。ひとりでいる方が気持ちが楽。
アメリカに旅行すると心が開放される感じがする。
几帳面なタイプ。熱中するタイプ。人に気をつかうほうではない。
漫画を読むのが好きで、その延長で自分でも描いてみたりする。
パソコンが好きで自作したりする。仕事がIT屋だけど専門的なことは自宅ではやらない。

ーーーーー
表情は落ち着かなく、汗をたくさんかいている。不安が強い様子。上司に対する不満と怒り。
知能が高いわりには語彙が少なく、上司との関係など困っていることを詳細に描写することができない。

ーーーーー
病前性格はチクロチームよりはシゾチームに近いが典型的ではない。
遺伝歴はない。これまで精神病的Episodeはない。超能力や魔法にのめり込んだこともないし,
むしろ科学的検証を好むほうだと考えている。しかし思考の特徴としては独自の判断が目立つ。
これではたぶん上司も仕事をまかせるのをためらうだろうと感じられる。
感情共感能力は低い。自殺念慮はない。

ーーーーー
現在症としてはうつ状態があり、パニック症状が重なっている。
会社恐怖の一面は現代型のうつ病の典型でもある。
場面選択的うつ症状も新型うつ病の特徴である。
仮眠傾向と過食傾向,体重増加,また体の異常なけだるさなど,非定型うつ病の要素がある。

対人関係特性や病前性格特徴からは統合失調症の可能性を考える必要があると思われる。

ーーーーー
こんな感じの症例も学派や立場によって診断と治療方針が異なると思う。
統合失調症から新型うつ病、非定型うつ病、さらには発達障害の一類型など。
アスペルガーとか高機能自閉症の典型例ではないが、不全型と言えないわけでもない。
スキゾイドとかスキゾタイパルというほど典型的ではないがその要素はないわけではない。

初回面接ではたぶんこの程度で限界だろうと思う。
現在症から言えばうつ状態、その背景に統合失調症を想定するかどうかは決め手がないが、
否定できるわけでもない。

したがって,統合失調症を想定して第二世代向精神薬を投与するのが第一選択とするのも慎重な選択だろうと思う。


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統合失調症とうつ症状の関係 症例2

統合失調症とうつ症状の関係で言えば
次のような症例を創作することができる。

ーーー
28歳、主婦。二人目の子供を出産して6ヶ月目,3歳の長子と次子を殺害し,自分も死のうとして自殺未遂,
しかし死ぬことができず救急病院に搬送され,一命を取り留めた後、二児の殺害を告白,しかしその告白の内容に
意味不明の部分があり,措置入院となり,精神科病院にて治療開始した。

兄とともに両親に育成される。健康な子供時代を送った。精神科関係の遺伝負因はなし。
専門学校を経て就職し,結婚,出産して職は辞し、28歳になって第二子を出産した。
出産したあとから「声」が聞こえるようになり,「子供を殺せ」と命じられるようになった。
今では不思議な感じがするが、当時は不思議とは考えなかった。夫にも親にも何も話さずにいた。
第二子が4ヶ月くらいの頃,子供を殺そうとして布団で顔を覆って窒息させようとしたが途中でやめた。
声に命令されたように思うが、なぜやめたのか、いまでは思い出せない。悲しくて泣いたような気がする。
だんだん眠れなくなり,食欲も減退して,何を見ても聞いても楽しくない。
映画を観ることが好きだったが、その頃には興味が持てなくなっていた。
悲観的な考えばかり湧いてきて、たとえば、将来貧乏になったらどうしようと夫に話したこともある。
また、地球の環境破壊が進んで子どもたちが住めなくなったらどうしようとか話した。
夫は,育児ノイローゼのようなものではないか,気晴らししようと言ってくれた。
そのころもミルクはあげていたし,夫と上の子供の食事も欠かさず作っていた。
近所の人達との交流はあまりなかった。悪口を言われているような気がして、近所づきあいは避けていた。

夫や両親の話では、元気がなくて神経質になっていたことはたしかにそうだけれど,
こんな重大な病気になっているとは気がつかなかったという。
話の内容も、過度に悲観的な感じはしたが,最近テレビなどで言われていることの延長ではあるし,
特に奇異な感じもなかった。
涙をながすことはあったが,育児ノイローゼだと考えていた。
痩せてきたことが気になってはいたが,第一子の子育ての時も大変だったし,そういうものだろうと思っていた。

ーーー
素描としてはだいたいこんな感じ。
入院したからのちは、自分の犯した重大な罪を悔いて一貫して抑うつ的。
精神病的な陽性症状としての幻聴,妄想などは語らず,陰性症状としての感情平板化は見られず,
「自閉 autism」「感情のマヒ flat affect」「両価的で矛盾した考え ambivalence」「連合障害 loosening of association」などの諸項目に関しても特に症状は見られない。

ーーー
話がこうなってくるとなかなか難しい。
現在確認できる統合失調症の要素としては二児出産後殺害にいたるまでの
「声」である。しかしこれについては本人の回想しかない。
病前性格も著しい傾向はないし,経過と言っても、今回の事件しかエピソードはない。

「声」のエピソードを重視すれば、統合失調症の診断になる。そしてその後の抑うつは精神病後抑うつと解釈できる。

過去の回想や事件を別にして現在症だけで判断すれば大うつ病に違いない。
そこを手がかりにして考えると、殺害は拡大自殺であり自分も死のうとしたが死ねなかったと解釈してもいいような気がする。
ストレスが極端になればうつ病の場合にも精神病症状を呈するものだから、症状の経過としては矛盾がない。

ーーー
現在の症状について治療するならば抗うつ剤で充分である。
問題はこの先もストレス負荷が高くなったときに再び精神病症状やうつ症状を呈するかどうかであり,
予防的な投薬が必要かどうかである。
予防投薬が必要として、それは第二世代向精神薬がいいか抗うつ薬がよいかも問題である。

ーーー
暫定的な提案としては
予防投薬はしない。
疾病に関しての教育を行い,今後ストレス状況下では、「声」の再発もうつ症状の再発も可能性があると認識していただく。
夫や両親にもその点を理解していただく。
予防ではなく、不安に感じたときに飲む薬として、引き出しに第二世代向精神薬を用意していただく。

ーーー
このような症例があったとすれば,
伝統的なドイツ・日本精神医学では統合失調症の診断が優先する。
またDSMやICD方式であればうつ病の診断が妥当である。
どちらも間違いというわけではないだろう。

治療としても,最近の抗うつ剤と第二世代向精神薬ならばどちらもある程度有効だろうと考えられる。

ーーー
このように、わざわざ、ストライクともボールとも判定できるギリギリのボールを設定することもできる。
本当は何であるかについて、
多くの判定者は今後の経過をみるというだろう。
反復するが完全に回復する傾向ならばうつ病であった可能性が高いし
反復して次第にレベルダウンするようであれば統合失調症てだあった可能性が高いとする議論もある。

このような議論なの場合に疾病の本質とか境界とかの問題が出てくるわけだが
暗黙のうちに自分勝手な疾病分類を語っていることがあるので
注意が必要である。

DSM流で言えば、長期経過が病気の本質を現しているという根拠はないし,
病前性格が参考になるという証拠もない。

エピソードがこれ一度きりであったとしたら,ますます分からなくなる。
分からないとしても,もう起こらないなら、それでいいわけだけれど。



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