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嫉妬妄想の分布 妄想性人格障害

ここに記事がある

嫉妬妄想の相談がこのところ意外に多いので驚いている

妄想性人格障害から統合失調症の一型までいろいろあるはずと思っていたのだがそうでもないらしい

だいたいが同じパターンでエピソードもよく似ている

妻本人は自分が病気だとは思っていないので夫をほぼ無限に責めさいなむ

夫はかなりのうつ状態になるがどうしようもない

元気がある人はもうだめだと見切りをつけて実際に恋愛に走る

すると妻がかねて予言していたとおりに夫は浮気をしたということになる

「だから」わたしの嫉妬は妄想ではないとの結論になる

妄想で嫉妬する妻がとる行動もだいたい決まっているのが興味深い

まるでビデオの二回目を見るかのようにそっくりだ

これは脳の同じ部分が同じメカニズムで不都合を起こしていると思う

結果が同じなのではなくて、きっと同じ場所の同じ病理だと思うのである

そしていままで無言で耐えていたが、悩んでいた人の多いこと、これにも驚く

*****
中には長年の間耐えきった夫もいて実に感動的である

なぜ耐えられたのかと聞くと

与えられた運命だから引き受けたのだと答えている

*****
若い女性よりも、30-40-50代の女性に多い

自分なりに自分の女性性に自信が持てなくなる年齢ということが関係しているだろう

また女性の場合の性欲の高まりと関連しているのだとも考えられる

意外に男性のほうが早く枯れているのかもしれないと思う

*****
逆に、男性が嫉妬妄想を抱く場合には

アルコール症で、また糖尿病で、EDになった場合があげられる

自分の男性性の喪失を自覚したときに妻のことが信じられなくなる

*****
ひっきりなしにメールを送りつける
GPSをつけて居所を確認する
相手の携帯やパソコンを検査してメールをチェックする
パソコンや携帯の語彙の変換・使用履歴を調べる
行動が予想時間より早いと怪しいので見当をつけて詰問する
予想時間よりも遅いときも同じ
服装の変化に敏感
近頃機嫌がいいと感じると詰問する
恋愛可能な女性のすべてを疑う
躊躇なく実際に行動する
夫と同様あるいはむしろ自分が嫉妬を妄想した相手の女性を執拗に攻撃する
知的レベルは低くない
妙に勘が鋭い
裁判・調停・公証役場・契約書・などを好む
場当たりの言い逃れや嘘を平気でつく・そのくせ相手の嘘は徹底的に責める
子どもに悪影響があるとは全く考えない
自分があくまでも正しい
自分の親は自分を全面的に信じると考えている
実際に親は自分の娘を信じている
母子癒着が強い例も多い
出張についていく
すべての無言電話は怪しい
家のカギを自分だけが管理する場合がある
普段見ていないテレビ番組を見ると怪しいと詰問する・女と共通の話題のためと邪推する
財布の中身を常に確かめる
鞄の中身を常に確かめる
領収書は全部チェックする
カードの明細を夫よりも早く入手する
通話記録を夫よりも早く入手する
責め続けた結果夫に嫌われても反省しない
自分の異常な嫉妬が夫を恋愛に走らせるのだと反省しない
自分が展開している異常な関係づけを反省しない
無理な推論を平気で展開して文章に残しても反省しない
若い頃に精神の変調があった人は約半数
生理周期と関係する人もありしない人もあり
夫はたいてい実直な人
自分も性体験は少ない人が多い
友人は少ない
おおむね夫以外は不必要で、孤独でも平気


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薬剤量の不思議 beacuse no patients are alike . Personalized medicine

薬剤量の不思議

薬の説明書を見ると
うつ病の場合、成人大人で20ミリで開始して40ミリとか
25ミリで開始して100ミリ
25ミリで開始して150ミリ、強迫性障害の時には300ミリ
などと書いてある

開いた口がふさがらないとは、このことだ

うつ病といっても成り立ちも程度も違うので一概には言えない

標準使用量とは何であるか疑問も多い

個人によって体重、体脂肪、肝機能、腎機能、脳血液関門、肝臓酵素の組成の違い、
消化管からの吸収の程度、副作用と作用への敏感さなどなどいろいろな要因がある

それをスパッと成人大人なら100ミリとか言い切るのもすごい話で
ありえないようなことだ

暑い時期で汗を沢山かく体と秋になってからでは違うのだし
食事の傾向、たとえば脂肪成分がどれくらいかとか
アルコールのたしなみ方とかでもかなり異なる
水分のとり方も人によって随分異なる

子供と同じ食事をしていれば影響されるしお年寄りと同居だとやはり影響される

飲み続けているうちに酵素誘導が起きたりして、最初とは異なった状態になることもある

必要で充分な血中濃度をその個人の場合の「治療窓 therapeutic window」と呼ぶ

錠剤、散剤、液剤、注射などでも違いがある

Personalized medicine is important,beacuse no patients are alike.

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一定なのがいいと一般には言われるが
たとえばドパミンコントロールの場合にはパーシャルな結合がいいとも言われていて
それを人為的に作り出したりする
その場合はわざと時間変動を作り出している









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「涙ぐむ」「物忘れ」で発見されるうつ病も

「涙ぐむ」「物忘れ」で発見されるうつ病も

 精神科医がうつ病を診断する際は、次の3つの軸に注目するのが一般的である。

(1)抑うつ気分
 憂うつ、寂しい、悲しい、自分を責める、孤立感といった気分があり、その程度も強く、長く続いている場合である。ひどい場合には「もう死んでも構わない」といった希死念慮も見られる。診断のポイントは、客観的には「それほど深刻にならなくてもいいのに」と思える状況でひどく悲観的になり、しかも周囲の理解や励ましに耳を傾けられない、という点である。涙ぐむことが多くなるのも特徴の一つである。

(2)精神運動抑制
 精神運動抑制とは、「精神機能の抑制」と「運動性の抑制」を合わせた総称である。

 精神機能の抑制では、忘れっぽい、覚えることが苦手になる、頭が早く回転しない、自分では決定できない、集中力がなくなるといった軽い認知症に似た症状が出現する。実際、「主人が最近ぼけてしまったみたいで…」と、奥様がご主人を連れてきて、面接してみると精神機能の抑制が前面に出たうつ病だったという事例もある。こうしたケースは「仮性痴呆」と呼ばれる。

 これに対して、運動性の抑制とは、何もやる気にならない、おっくうである、面倒である、などの症状をいう。一般に、「うつ病では、病状が悪いときは自殺の心配はないが、少し良くなったときが危ない」といわれるのは、悪い状態では運動性の抑制があるため「死ぬ気にもならない」からである。

(3)身体症状
 うつ病では身体症状が見られるため、内科をはじめとした身体科を受診することが多い。うつ病の身体症状には、食欲不振、体重減少、頭痛、頭重感、腰痛、肩こり、不眠(特に早朝覚醒)などがある。そのため、検査をしても異常所見が認められない身体症状では、うつ病を疑った方がよい。こうしたうつ病は、身体症状という仮面を被ったうつ病という意味で、「仮面うつ病」と呼ばれることがある。精神科医以外への啓発として使われる言葉である。

表1 うつ病の症状

1 抑うつ気分
憂うつ、気分が沈む、楽しくない、悲しい、淋しい、涙もろい、自責感、孤立感 など

2 精神運動性抑制
精神性の抑制:物覚えが悪い、忘れっぽい、決断できない、考えがまとまらない、集中力がない、持続力がない など
運動性の抑制:何もしたくない、億劫だ、面倒だ など

3 身体症状
食欲不振、体重減少、頭痛、頭重感、腰痛、肩こり、不眠(特に早朝覚醒)

※ その他
自殺念慮、日内変動

 

 これら3つの軸の症状に「日内変動」が見られることが多いのも、うつ病の特徴である。最も多いパターンは、朝のうちは何もやる気が起こらないが、午後になるとだんだん良くなり、夜になると全く普通の状態になるが、翌朝になると再び何もやる気が起こらない、というものである。こうしたうつ病は、朝方に症状が強いという意味で「モーニング・デプレッション」(morning depression)と呼ばれる。

 うつ病の治療については次回解説するが、最近ではSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)が第1選択である。



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夏バテの漢方治療

夏バテの漢方治療にはこの4方剤で臨む
 そろそろ、夏バテの患者さんが来院する時期になりました。西洋医学的には、点滴をするくらいしか治療方法がありませんが、漢方では夏バテに効く処方があります。今回は、患者さんに喜ばれる夏バテの漢方薬を紹介します。

 夏バテで大学病院の総合診療部を受診する患者さんは少ないので、今回提示するのは、私が大学病院以外で経験した症例に若干、手を加えた架空のものです。

 西洋医学で患者さんが来院した場合、主訴に対して鑑別診断を行います。漢方でも、患者さんの主訴に対してどの漢方薬を処方すべきかを考える「鑑別処方」という考え方があります。

 夏バテといっても様々ですが、食欲不振や全身倦怠感が主な症状です。食欲不振に対して、まず思い浮かべる漢方薬には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう、ツムラTJ-41)、六君子湯(りっくんしとう、ツムラTJ-43)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう、ツムラTJ-48)、清暑益気湯(せいしょえっきとう、ツムラTJ-138)の4方剤があります。これらを知っておくと、夏バテによる食欲不振の大半に対応できると思います。この4方剤の鑑別は、以下の症状や身体所見で行います。

補中益気湯:全身倦怠感、四肢倦怠感、微熱、寝汗など
六君子湯 :心窩部のつかえ、四肢冷感、胃がチャポチャポいうなど
十全大補湯:全身倦怠感、顔色不良、手足の冷え、皮膚乾燥など
清暑益気湯:全身倦怠感、尿量減少、自然発汗、手足の熱感、下痢など

 一方、もう一つの症状である全身倦怠感に対して思い浮かぶ漢方薬も、補中益気湯と十全大補湯の2方剤であり、食欲不振に使う漢方薬と重複しています。ですから、食欲不振の患者さんに処方する漢方薬を覚えれば、全身倦怠感に関しては解決することになります。食事を取れるようになれば、元気になるというわけです。

【症例1】
 では、実際の症例を見てみましょう。患者さんは72歳の女性です。

主訴:食欲不振
既往歴:家族歴に特記すべきことなし。
現病歴:もともと冷え症だったが、最近、暑さのために冷たいものを飲み過ぎ、冷房が効いた部屋に長くいたため、四肢が冷えて身体がだるくなり、胃のあたりがつかえる感じがするようになった。下痢は認めない。

 先生方は、上記の4方剤からどの漢方薬を選びましたか? 前述した鑑別処方のキーワードに着目すると、下線で示した症状から六君子湯が浮かびます。六君子湯を処方すると、おそらく患者さんは良くなるでしょう。答えは六君子湯です。

【症例2】
 次の症例を提示します。患者さんは68歳の男性です。公務員を退職後、家庭菜園を楽しんでいます。

主訴 :食欲不振
既往歴:高血圧症で、近医にてアンジオテンシン受容体拮抗薬と利尿薬を処方されている。
現病歴:最近、家庭菜園が楽しくなり、昨年よりも作付けを増やし、畑仕事をするようになった。暑い中、日中も作業し、汗をよくかいている。3日前ごろから食欲不振、全身倦怠感、皮膚の乾燥などを自覚している。

 西洋医学的には、汗をかいており、高血圧治療のために塩分制限をしている上、利尿薬も服用しているため、塩分が不足していることが予想されます。塩分摂取を指導し、利尿薬の休薬も考慮すべきだと思われます。この症例ではどの漢方薬を選びましたか?

 漢方的には、皮膚の乾燥症状から「血虚」という状態が考えられます。これは、血液中のホルモンや栄養素の不足による病態です。本症例では塩分不足ですね。今回の鑑別処方の考え方を用いると、下線で示した症状から正解は十全大補湯になります。

【症例3】
 もう1例示します。患者さんは48歳の男性で営業職の方です。

主訴 :食欲不振
家族歴:既往歴に特記すべきことなし。
現病歴:もともと胃腸は丈夫な方ではないが、8月に入って暑い日が続き、冷房の効いた部屋での作業と外回りを繰り返しているうちに、食欲不振、四肢の倦怠感、寝汗を自覚するようになった。

 前述した鑑別処方のキーワードに着目すると、下線で示した症状から、答えは補中益気湯であることが分かります。

 最後に残った清暑益気湯は、夏ばての患者さんで、手足の火照り、止まらない汗、下痢のある方が、適応になります。

 この夏、夏バテの患者さんが来院されたら、ぜひ漢方薬をお試しください。この記事で示した4方剤で、大部分の患者さんは元気になると思います。問診では、4方剤を鑑別するキーワードを必ず聞いてください。

 今回は、夏バテに対して、パターン認識で処方を行う鑑別処方の考え方を紹介しました。人間の身体は面白いですね。同じ暑さというストレスでも、体格は体質などの違いによって異なる症状が出現し、それでいてある種のパターンが存在しています。古来、医師たちは、このパターンを「陰陽」「虚実」といった言葉で表現し、薬を使い分けてきました。素晴しい知恵だと思います。

4方剤を鑑別するキーワード
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)全身倦怠感、四肢倦怠感、寝汗
六君子湯(りっくんしとう)心窩部の痞え、四肢冷感
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)全身倦怠感、皮膚乾燥
清暑益気湯(せいしょえっきとう)全身倦怠感、尿量減少、自然発汗、手足の熱感、下痢



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寛解の定義

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