SSブログ

あまりにも輝いているルノワール

あまりに輝きすぎている
ルノワールのせいである
こんなにも輝いた少女は
その後どのように生きればよいのだろう

写真ではよく分からないが、
本物の画面には明らかに魔法がある
白いブラウスの何という輝きだろう
瞳の色の何という魅惑だろう
肌の色の何という若さだろう

解説によれば、
ルーベンスの髪の毛、
アングルの顔の輪郭、
クールベの白塗り、
コローの柔らかな花模様の背景、
そしてルノワールの特別な温かみと愛情

こんな輝きを見てしまった私たちは
明日からどのように生きればよいのだろう
生き方を変えないとしたら、
絵なんか見ても意味がない

それにしても、思うのだが、魅力の大半は、
少女に属しているのだろう。
だとすれば、それは平面に絵の具で固定できるものであるはずはないのだ。
魅力のすべてが視覚情報であるはずはないのだ。
それなのに、ルノワールは視覚情報だけで魅力を表現し、
われわれは視覚情報だけで魅力を十分に感じ、
自分たちのに日常生活に欠けている何かを、
痛感させられる。

ただ目が構成するだけのものであり、
しかしそれだけで余りあるのである。



共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。