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ポストサイコーティック・デプレッション 「存在するのは躁病である。」

精神病状態のあとのうつ状態、つまり、ドパミンの嵐が過ぎたあとのうつ状態であるが
いろいろな考え方ができる

たいていは、トラウマ説で、人生にないような大きなトラウマを体験したあと、疲弊して、うつ状態になるという説明になる。

これはこれでよく分かる。

もうすこし物質的な動きを考えると、ドパミンが放出されきったあと、「ドパミンの貯蔵庫はすっからかん」になり、それとうつ状態は関係があるのかもしれないと考えられる。「精神の部分だけのパーキンソニスム」である。

しかし、精神病状態のもう一つの大物、躁状態を考えてみると、

躁状態が終わったあとにうつ状態が来る。

これは躁うつ病ということになっている。

しかし、躁うつ病と考えなくても、ポストサイコーティック・デプレッションと同じような説明をすることもできるのだ。ここが不思議である。

また例をあげると、脳梗塞で片麻痺になったあとのうつ状態がある。

これも、人生の中での喪失体験のあとのうつ状態と位置づけることができる。これも一種のポストサイコーティック・デプレッションと位置づけることができるだろう。

しかし一方で、梗塞がどの部位に起こったかを調べれば、うつ状態に特に関係する部位が明らかになるだろうとの考えでリサーチが進められたが、特にうつ状態と関係が深い部位は見つかっていない。

ーー
このようにして、統合失調症、躁病、脳梗塞、いずれの場合も、そのあとにうつ状態が続くケースがある。
これらは同じうつ状態ととらえていいのかどうか。ポストサイコーティック・デプレッションまたはポスト・トラウマティック・デプレッションととらえられるのかどうか。

躁病のあとのうつ状態だけが躁うつ病と特に名付けられてうつ病となっているのは正しいのだろうか。

ーー
ひょっとして、と留保を付けて言いたいのは、統合失調症という「トラウマ」のあとのうつ状態、脳梗塞で片麻痺になったあとのうつ状態、それと同じように、躁状態のあとにうつ状態が「反応性に」連なっているだけではないかということだ。

躁状態とうつ状態は症状としてはたしかに+と-の部分があるのだが、
たとえばセロトニン説を採るとして、セロトニンが少ないからうつ病で、多いから躁病だとも言えないだろうと思う。

それで言えば、
ドパミンが多いのが統合失調症で、ドパミンが少ないのがパーキンソン病と言うことになる。
場所が違うので精神症状と身体症状の違いも出る。

ーー
パーキンソン病の場合のアパシーはうつ状態と似ているが違うだろうとの意見はあって、有力である。

するとドパミンが少ないこととアパシーは関係があるのかもしれなくて、
セロトニンが少ないうつ状態と関係が近くなってくる。

ーー
躁うつ病のうつ状態はすべてが本質的にポストサイコーティック・デプレッションなのだと仮定してどこまで説明できるか、試みたいところだ。

存在するのは躁病であって、そのあとの疲弊または欠落がうつ状態なのだとする説である。「存在するのは躁病である。」

ーー
統合失調症の場合、
陽性症状の前に陰性症状があり、陽性症状が終わったあとに、陰性症状が残ると言われる。残遺状態である。

この陰性症状とうつ状態の鑑別もなかなか大変な課題である。

クローの陽性症状、陰性症状の区別はあまり論理的ではなく、
ジャクソンのいう陰性症状、陽性症状のほうが論理的である。

それでいうと
ジャクソンの説によりが、精神病状態により脳の一部が破壊されまたは機能停止して、そのことにより、
一部は陰性症状が出て、一部は脱抑制による陽性症状が出ると説明した方が
分かりやすい。

ーー
うつ状態、アパシー、陰性症状、PTSD、これらの鑑別である。

ーー
私はあまり経験はないが
てんかん発作のあとにも虚脱は来るし
意識状態の変性も生じるのでもうろう状態 Daemmerzustand などと言われるが
うつ状態とは異なるものの重なる部分もないではない。

このブログは品川心療内科「品川ランチ日々雑感」です。(14803個)

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