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ジグソーパズルのピース

このゆるゆるとした感覚
ゴールデンウィークの時間
特有の空気の香り
この日差しと風
ところどころで子供の叫び声
確かに覚えがある

遠い遠い過去を思い出す

学生時代に時間の余裕はあり
休もうと思えば休めたものだった
それでも世間がゴールデンウィークだと言って浮かれると
同じように浮かれた気分になっていたものだ
いまも似たような気分だ

ジグソーパズルのピースが
部分的に妙に大きいとはまらない。
逆にピースが小さいなら、すき間はできてしまうけれど、
一応は置いておける。
そんな風な不適応ではないか。
少しの過剰があって、うまく収まらないのだ。

はるかに時間が経って、私の年代は、
おおかたの人は人生の収穫の季節であり、
私などは大きな喪失に絶望する季節である。

こらえつつ、将来を見据えて努力を続けた人々を賞賛しよう。
アリとキリギリスで言えば、私はキリギリスだった。
未来なんか信じられなかった。
その結果が、今日である。
だから、受け入れよう。それでいい。
この結果も、私が選んだものに違いないのだ。

白くなって薄く薄く消えてゆく
それでいいのだろう
私は薄く薄くなって
白く白く消えてゆきたい



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