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うそばっかり

1.
2008年の金融危機を
少し大きめではあるが市場経済に必然的につきまとう景気循環であると考えるか
あるいは
アメリカ型資本の論理の終わりで新しい経済と倫理が始まるのだと考えるか
極端に言って二つあると思う
ここまで極端でなくても、
ただの不況でしょう、数年でまた元通りですよという気分か
これから先はずいぶん違う道だろうと思うかということだ。

2.
また一方でアメリカの一極支配が終わって多極化するのだと盛んにいわれていて
これについては異論はないようだ。

3.
しかしながらマスコミ諸氏は大げさなことをいうのが商売なわけで
いつでもここからは画期的な時代になるのだと言ってきたではないか
近いところではIT化の夢など
言いっぱなしで恥ずかしくないか

4.
1.について言えば、これは昔からある話で、市場における強者の論理と国家の介入と
どのバランスがいいかという問題だ。
アメリカという国は確かにもう少し頭を冷やして他人の目を考えた方がいい。
もう少し社会主義的観点が導入されてもいい。
ところが日本の場合には事情が違う。もっと自由主義的になるべきだ。
まったく足りないと思う。
いきなり既得権益剥奪は抵抗があるというなら、
新入りには既得権益を認めない、既得権益の相続は認めない、
その程度で妥協はできないものかと思う。
アメリカの話と日本の話をごちゃ混ぜにしてどうする。

2.について言えば、アメリカの支配とは何かという問題になる。
アメリカという国が権力を持って利益を吸い上げているのではない。
多国籍企業や資本支配を通じての多国間にまたがる利益のひもづるが形成されていて、
その人たちにとっては「アメリカ」というものはもうあまり関係ないのだ。
アメリカドルがどうなっても、アメリカの国民の幸福がどうなっても、あまり関係はないだろう。
国は関係ないような仕組みが完成したから、もうアメリカ支配が必要なくなっただけのことだ。
支配の主体が「国」というものではなくなるということだ。
ロシアでも中国でもインドでも本当に土着の資本が商売をしているのかといえばそうでもないらしい。
支配関係のひもづるをたどっていけばかつて米国で大もうけした人たちが
米国に依存しない場所で生きているというだけの話だ。
国や経済ブロックを単位にして多極化とかいっているのはかなり的外れな話だろうと思う。
土台資本主義というものは金持ちがますます金持ちになる制度であって
それにどのように抵抗したところで無駄というものだ。
今までも無駄だったしこれからも無駄だろう。

5.
使いっ走りについて。
世の中には本当の決定権を持つ人間がいて資本も持っているし人脈もある。
そして何かするときには使いっ走りといわれる人たちがいて、「お使い」に出かけるのである。
政治家などというものは典型的に使いっ走りであって、
自分の身がかわいい人はそんなものにはならない。
マスコミ記者にバカにされて寿命が縮む。
使いっ走りでしばらく我慢すれば決定側の人間になれるのではないかという幻想を抱くのだろう。愚かである。

決定権者が困るのは使いっ走りがいなくなったときだろう。
だから長期計画で、自立した意志決定のできる個人を育てて
バカな使いっ走りをしてしまう人間をいなくすればいいのだと思う。

たとえば自分が何をしているのかよく分からないままに
上部からの命令で罪もない人民を暴力で抑圧する体の大きい武術の達人など。
暴力をふるうことはできるけれど
それをどちらの方面に向けるべきか、
何を守るべきか判断できないとしたら、悲しいではないか。

6.
教育の崩壊が現在の社会の脆弱さを招いている。
学校を終わっても仕事ができないのでは何にもならない。
自分が誰の利益のために働いているのかも理解できない。

7.
ところが教育に関して権力側は重大なジレンマに悩まされている。
高等教育を授ければいろいろ余計なことも知ってしまう。
余計なことは知らない程度の人間でとどめておくとたいした仕事はできない。

奴隷の身分でいいから高級な仕事をする人というのは考えにくい。

ゆとり教育と派遣労働はパックになっていて
何もできない人を作っておいて
何もできないから派遣しかないと納得させ
派遣だから給料は低いし何の保障もないと納得させる

何か文句を言う人間が出てきたら個別につり上げて
おまえは頭がいいからこっちの仲間だということにして
連帯を破壊する

8.
実際、日本が将来アメリカの下層社会のようになったとして
住みにくいことおびただしい
多分今関心を集めているのは中国的統治手法だろう
安い労働力が安いままで文句を言わずに働けば
それがある種の人々の理想である
近い将来、所得も生活水準も中国並みでいいではないかと多分考える

なぜなら国際的に見て同一労働は同一賃金になるべきだからだ
政治的に労働力の移動をせき止めているから賃金格差が生じるだけである

中国人よりも日本人が高賃金でいいというのは
要するに能力があるからということになるが
そんなはずはないことは明らかである
遺伝子の違いはほとんどない

そうであなら統治の方法を中国に学ぼうとするに違いない

どうか奴隷にしてくださいとお願いされるなら考えてやってもいいが
という程度だろう

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