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O Come, O Come, Emmanuel - Enya


正直、振られて寂しかったのですね。
水商売の女ですから振られるのだって商売のうちで
後腐れなく別れるならプロでしょう

でも私の場合寂しくて
子供が出来て結婚したのでした。
いろいろな事に無知だったので恥ずかしい限りです。
水商売の世界は
世間の知恵が集まっているようでいて、
案外純粋な人たちの集まりでもあります。

あまりに無知で未熟だった私を鍛えた神様は、
さぞ鍛え甲斐があったと思いますが、
まだまだとお考えなのでしょうね。
延長戦は続きます。

ーー
もしわたしが最初からずっとずっと賢かったら
そう考えることもある

世間知を利用して
この世での橋頭堡を築くだろう

そしてその上で思弁:speculationを展開するだろう。

たしかに親にいろいろな知恵を授けられて
生き方の要点を学び終えている種族はいて
その人たちの生き方は鮮やかなものだ

我々は後塵を拝するしかない

ーー
結局、どの人も、それぞれの時点で、充分に賢くあることなどできないのだ。
どの程度賢いことが必要であるのか、
よく分からないからだ。

むしろ
青年の純粋さは好まれることがある。

ーー
別れ話がでて
まさかと思っているうちに
あっという間に話は進んで
そんなことならこっちだっていやだったんだ、と意地になっているうちに
むしろこちらが別れを決定してしまったようで
女の方が決めてしまうこともある

すると寂しくて
頭では分かっているけれど
どうしようもなく寂しくて
アフターを毎晩毎晩
深酒をしてでもまた盛り上がることと言ったら、ない
何かのメーターが振り切れている感じで
銀座の醍醐味はこれだと思ったり

わたしはもともとこんな陽気で盛り上がる人間だったんだと
久しぶりに思い出したのだ

深酒は次の深酒を用意し
連鎖する
朝になると虚脱感で泣いている
なぜ泣いているのか自分にもよく分からない。
でも確かに毎日少しずつ泣いている。

心が悲鳴を上げているとも思わない
魂が泣いているとも思わない
ただすこし習慣として朝泣いてみているだけなんだ

あ、次の恋人が見つかれば、それで解決だろうなんて言うわけね
あんたの言いそうなこと

でも、今度は違うんだ。
私はね、水商売なりの本格派でいたいんだ。
筋も通した本格派の水商売だよ。

ーー
うん、でも、
あまりに無知で未熟だった私
というのは
どんなことを言っているのかな



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