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詩集「マチュ・ピチュ山頂」パブロ・ネルーダ

詩集

マチュ・ピチュ山頂とタイトルをつけるところからして
けれんみ一杯の愛すべき人物

石は残り人間は消える

大衆に愛される政治的詩人

名前だけはよく知っているが詩は知らない詩人

文字を知らない人たちにまで届くように大声で朗読できる詩

詩は不純でなければならない
発酵し腐敗しなければならない
と語る

階級闘争的な言葉が見える
時代の刻印

世界遺産のテレビ映像でマチュ・ピチュを見る

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天空の城

くたびれた人の世の春に咲くジャスミン

愛の仕草がかすかに残る石の城

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語り得ぬものをなお語ろうと試みる言葉の機能を考える

語ることのできるものだけを語るべきだとする哲学者もいるが
そんな味気ないものでもないだろう
もう少し愛想良くしてもいいと思う

宇宙空間のへりに立って手を伸ばすと宇宙空間は広がるのだろうと考えて
また常に宇宙のその外側が存在するだろうと考えるが
そのように
言葉が語ることのできる領域を拡大すると
その外側が常に意識されて
常に語られていない領域が気になって仕方がない

語られていない領域に光があると
いつも憧れている

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それはそうと
ジャスミン茶を
渋くなく薫り高くいれることが難しい

ある程度大量に作るといいというのだが
たくさん作って冷蔵庫においておくのも不本意だ

扱いにくいが味わいたいもの
そのひとつがジャスミン

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ミイラには目立った外傷もないそうだ
重労働も争いもなく平和に暮らしていたといわれる
武器が一切発見されていない
変形した頭蓋骨は外部から招かれた建築技術者
自然崇拝の宗教施設説
27種の花粉が発見さたことから農場試験場説

日本ではたとえば鎌倉の土地を掘ったりすると
頭蓋骨に穴が開いたり
大腿骨が折れたりしているらしい
武器と一緒に発掘される

そんなのが常識の立場から言えば
やはり平和な古代文明は信じがたい
武器を使わずに人間の階級を決定する方法を発達させていたのではないか
と夢のないことを考える



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