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間接的体験

たとえば自分が旅行して直接体験することは当然大切だ

しかし他人の話を聞いて
間接的に体験することも大切だ

読書は
本を読むという直接体験の要素と
内容を追体験するという間接体験の
二つの側面がある

自分がある日ゴキブリになったらどうなるんだろうとか
そんなことらについては
間接体験しか期待できないが
面白いことだと思う

それは書いている本人も直接体験したものではないから
間接度が増大している

わたしは旅行なんかしないが
人が旅行した話を聞いて
十分に満足できるのだ

とりあえずゴールデンウィークが終わって
感想は
疲れきっただという
そんなことも面白い

美味しいものを食べましたという話を聞く場合も
実際に自分も食べてみたいとは思わない

その人が嬉しそうにしているだけで
わたしは十分に幸せだ

子供の頃からの習慣で
現実は実に貧しいが
読書の中には豊かさがあるというパターンを繰返している

読書が人の話を聞くことに変わっただけで
子供の頃と変わらない

実際旅行も疲れるし食べるのも疲れる
美人と食事したりするのはすごく疲れそうだし
綺麗な人とそれ以上のこととなるととても無理だと思う

ホテルのエレベータで魅力的な人と偶然乗り合わせる
それくらいが私としての直接体験の限界だ

世の中には反対の考えの人が多くて
何でも自分で体験してみなさいと言うらしい

人生は短いのだから
間接体験によって
体験密度を高めた方がよいこともある

ーーー
奇妙なのは
直接体験賛美派の人たちが
盛んに感想をいったりしていることだ

直接行くのがいいなんて
言うのはどうなんだろう

それはせっかく直接体験したのに
また間接体験の広場に
戻ってきていることになるのではないか

言葉の世界に収斂したら
直接体験の意味がないではないか

ーー
というわけで
今年も何もしないで終わったゴールデンウィークだった


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