筒井康隆 小説「敵」1998年
筒井康隆が絶筆を宣言し実行し、
その後初めて書いた小説。
儀助は仏文演劇関係の教授職を退職、
妻も死んでひとり暮らしである。
特に何も起こらない日常の意識のあり方を、
食事、年金収入と支出、性生活、友人関係、パソコンライフ、その他にわたり、
詳述。
老人になるとはこのようになることなのかと
ため息をつかせる。
貯蓄と年金を考えて、かつ、現在の生活を維持するとすれば、
どの程度の年数堪えられるかを計算し、
その時が来たら、自分で命を絶とうと考えている。
その際の具体的な方法も記載し、
遺書の詳細も掲載している。
自分を笑い、老いを笑う、文学である。
微妙に力の持続がきかず、
老いているなあと感じさせる、
その文章の術に感嘆する。
その後初めて書いた小説。
儀助は仏文演劇関係の教授職を退職、
妻も死んでひとり暮らしである。
特に何も起こらない日常の意識のあり方を、
食事、年金収入と支出、性生活、友人関係、パソコンライフ、その他にわたり、
詳述。
老人になるとはこのようになることなのかと
ため息をつかせる。
貯蓄と年金を考えて、かつ、現在の生活を維持するとすれば、
どの程度の年数堪えられるかを計算し、
その時が来たら、自分で命を絶とうと考えている。
その際の具体的な方法も記載し、
遺書の詳細も掲載している。
自分を笑い、老いを笑う、文学である。
微妙に力の持続がきかず、
老いているなあと感じさせる、
その文章の術に感嘆する。