体験と言葉
体験と言葉というように二極に分別しているが
多分中間的なものが沢山あると思う
こうして言葉を書いているのは言葉を操る脳の部分なので
語り始めると当然言葉を大切なものとして位置づける
言葉なんていらないと
言葉で何度も言うのは矛盾しているので
本当に言葉はいらないという人は
言葉を捨てて何も言わない
だからそんな人の言葉は届かないし残らない
結果として本を開けば言葉が重要だと言う言葉だけが並んでいる
セックスと養育が好きな人達の遺伝子だけが生き残るのと同じことだ
だから言葉の大切さについては
書物の中ではインフレーションが起こっている
ーー
「甘えの構造」などで分析された言葉と心理の関連は見事なものだったけれど
上のような事情もある
ーー
体験よりで治療するのか
言葉よりで治療するのか
考えることもできる
言語学は人間の大好きな学問だから
いつも何かしら新しい話題がある
哲学を言語学に還元することも出来そうだ
しかしそれは本当のことなのかといえば
そうでもなさそうで
何も言わないで旨い酒を飲んでいる人もあるし
何も言わないで素晴らしい恋愛をしている人もある
飲み屋でごちゃごちゃ言ってるのは子供だけだ