トゥルー・コンパニオン（TrueCompanion）

「セックスロボット」Roxxxy（ロクシー）のお披露目会が開かれた。

　Roxxxyは、人工合成皮膚でできた肌を持ち、人工知能を備えた世界初の等身大ガールフレンド・ロボット。

Roxxxyを開発したトゥルー・コンパニオン（TrueCompanion）社のダグラス・ハインズ（Douglas Hines）氏は、「彼女はそうじ機もかけられないし、料理もできない。けれど、『あっち』の方はほとんど万能」とAFPに語った。

「彼女は個性を持った伴侶です。あなたの声に耳を立て、あなたの話をよく聞く。話しかけてくる。あなたが触れれば感じるし、さらに睡眠もとるんです。われわれは、人間らしさを再現することに力を注いでいます」

■Roxxxyのスペック

　Roxxxyは、身長約170センチ（5フィート7インチ）、体重約54キロ（120ポンド）。胸はCカップで、「行為の準備も万端」だとハインズ氏は語る。ハインズ氏は、トゥルー・コンパニオンを創業する前は、米ベル研究所（Bell Laboratories）で人工知能の研究者だった。

　また、人間と同様の関節や骨格を持ち、人間と同じような動きができる。しかし、歩くことはできず、手足を独立して動かすこともできない。人工心臓で液体冷却システムを循環させている。

　人種や髪の色、胸の大きさはカスタマイズすることができ、オンライン注文は「truecompanion.com」から行う。注文の際に、出会い系サイトのように自分の趣味や趣向を詳しく伝える。そうすることで、Roxxxyが購入者の興味や関心を共有するようになるという。ハインズ氏は、「あなたがポルシェ好きなら、彼女もポルシェが好き。あなたがサッカー好きなら、彼女もサッカーが好きなのさ」と語る。

　また、インターネットへ無線接続しており、ソフトウェアアップデートやテクニカルサポートを受けることができるほか、Roxxxyはパートナーへメールを送ることもできる。

　ハインズ氏によれば、購入者がカスタマイズしたパーソナリティー（人格）は、トゥルー・コンパニオンのウェブサイトを通じて、ほかの購入者たちと共有することができるという。「恋人や妻を他人と交換するようなもの。ただし実物を交換するのではなく、オンラインでパーソナリティーだけを交換するのだ」

Roxxxyに搭載された性格は5種類。

　社交的で大胆なワイルド・ウェンディー（Wild Wendy）や、つつましやかで恥ずかしがりのフリジット・ファラ（Frigid Farrah）、若くて傷つきやすい性格のほか、「強い母親のような配慮を持った」マチュア・マーサ（Mature Martha）、さらに大胆さを追求したS&Mスーザン（S & M Susan）の5つから選ぶ。

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性格を5種類用意としたは実に良い具合だと思うが

人間に於いて実は大切なのはどの場面でどの性格を出すかなのであるがRoxxxyはセックス専用なので

その場面での性格だけでいい

性愛の場面での性格傾向だけを考えたとしても

やはり多面性のある方が好ましく

ある場面での意外な一面を知るなどの愉しみもあり

それを知りたいので特殊な場面を設定したりもするわけである

ソクラテス的な対話はお互いを深化させる

特殊な設定を好むように見える人たちも実際は

そのような個性的な状況設定をすることで相手がどのように反応するかに無限の興味をいだいているのであって

ただ単にある種の行為が好きなのならば

自閉的に自体愛を実行していればいいだけだ

たとえばDVDを繰り返し再生していれば事は足りるのであるし

用具も限りなくある

しかし真に欲しているのはその点ではない、別にある

相手の心理は玉ねぎのような構造をしていて

それを一皮一皮むいていく感覚がたまらなくセクシーなのだと思う

最終結果が問題なのではなくて

プロセスの一つ一つに無限の価値がある

ひとつの言葉、ひとつのまなざし、ひとつの羞じらいに無限の価値がある

どの順番で皮をむき、どの部分を残すのかについて、豊かなバリエーションがある

私は人を叱り、その人は叱られているが、そのことで極めて深く抜き差しならずに結びついている

叱ることで支配されている

そのように思考するとき

PartnerがMとして複雑ならばなおのこと愉楽は深い

一例として退行状況を考えるとして

複数のやや特殊な退行経路があることは愉しみとしてなかなか深い

異なるプロセスにより異なる結果で反応するならば探究心を刺激され

多分人生の半ばを費やして悔いはないだろう

それに価する女が極めて稀にではあるが存在する

私の場合はひとりだけ存在する

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もちろん、男も女も社会的に価値を持つようになると軽々しいことはできない

まったくもって不自由なものである

なんでもできる軽い存在が無限に羨ましくもある

しかし不自由は不自由なりに悦愉も可能であるらしい

後輩によれば

全く証拠を残さずに可能なことも色々とある

明示的な言葉はいけない

音声にしても文字にしても記録される可能性がある

対話はもちろんいけないし電話もメールもいけない

ネットで閲覧するだけで記録が残るからそれもいけない

間接的な暗示的な言葉と表情と意思表示のみが許される

直接の行為はもちろんいけない

二人だけになるだけでもいけない

人ごみの中ですれ違うだけでも探偵には分かるのでそれもいけない

しかしそれでもなお暗示の中にお互いの意思を忖度しあう方法はあるのであって

そこに限りなく人間的な欲望の付着があるのだという

多義的で重層的な意味の重なりの中で

どうとでも解釈できるのに、それに違いないと

その一部の特殊な意味を感じてしまう自分の罪深さを羞じらい、悔い、さらに愛は募り、

極めてわずかの意味の変化に多くの意味と意思と意図とを読み取る

それは万葉の時代のひもを結ぶ行為のようなもので

あまりに執念深く念入りに特殊に結ばれたひもを慈しみつつ愛を募らせる

それがトゥルー・コンパニオン（TrueCompanion）である

写真の結び方であれば下にずらすことは可能だと思うが

ひもをクロスさせてしまえば不可能であるし

さらに複雑な上下経路でクロスさせることが可能である

その結びを自分で結ぶのではなく暗示により指示をし

さらに暗示のとおりに結んでいることを暗示により知らせ

そのことを確信しながら最終的に確認するすべはなく

ただお互いに信頼するしかない地点で

暗黙のうちにすべては遂行されている

法律的な意味では全く何も実行されていないし

意志の有り様を立証することもできない

しかしお互いはすべてを感じ合えるのである

そのような愛が存在するらしい

わずかの微笑み、すこしの羞じらい、軽い怒り、すべては深遠である

ただひとつの愛

いろいろな愛があると思っていたのは昔のことだ

いまはただひとつの愛しかない

愛の手前の、愛に似たものはいくつかあったのだが

愛は、真性の愛は、ひとつしかない

これから先も、あの時の愛は真性のものではなかったと思うことがあるのだろうか

その程度のものなのだろうか

それとも原理的な問題なのだろうか

論理的な確信はないのだが心理的な確信はある

君しのぶ 草にやつるる ふるさとは 松虫の音ぞ かなしかりける

君しのぶ  草にやつるる  ふるさとは  松虫の音ぞ  かなしかりける

あなたを偲び、草に覆われ見る影もなくなった、かつての二人の思い出の場所では、松虫の音がただ悲しく聞こえます

「しのぶ草」
「松虫」の 「まつ」には 「待つ」

ひぐらしの 鳴く山里の 夕暮れは 風よりほかに とふ人もなし

ひぐらしの  鳴く山里の  夕暮れは  風よりほかに  とふ人もなし

 ひぐらしの鳴く山里の夕暮れは、ただ風が吹き来るだけで、訪れる人もいない

罪悪感

わたしははじめて罪悪感を感じましたとその唇が語る

もうそれを聞いただけでわたしは充分だ

私の人生のすべては報われた

あ、また、飛行機

私はときどき天井を見て

たいていはあなたを見つめている

あなたはたいていは自分の内側を見て没入し

ときどき窓の外を見ている

あ、また、飛行機

そう言う

もう何度目だろう

始まりにはまだ明るかった

夕日がだんだんオレンジ色になった

そして夜になり

飛行機は見えなくなり灯りだけがゆっくりと飛んでいる

そう言っていた

お互いに支え合う関係

自分で自分を支える関係と

お互いに支え合う関係とを

考えることができる

人間関係はたしかにもろくてはかない

しかしそれがなけれど生きている意味もない

自慰行為と他者対象性愛との違いに例えられる

他者対象性愛では子供が出来る

自慰行為ではただ消耗するだけである

自分で自分を支えてていてもしかたないと思う

お互いに支えあう方が好きだ