邦画「壬生義人伝」中井貴一

中井貴一と佐藤浩市の組み合わせはこれまで何度か見たことがあると思う。
今回もいい組み合わせだったと思う。

南部弁が少し聞き取りにくかった。

最近の戦争物とか武士もので、
「命を大事にしろ」「生きて帰れ」などと堂々と言うものが多い。
無論内心は生きて帰りたいだろうが、
兵隊は死ぬことを前提として作戦が立てられているのだから、
もうどうしようもないのだろう。

中井貴一演じる武士は、
最後の場面で、自分の最も大切にする価値は、
家族であると宣言しているようだ。
南部藩武士としての義を貫くというのも語ってはいるが、
最後には家族の価値を語る。

愛するものを守るためになら死ねるというのが、
最近の言い方のようで、
アメリカ軍兵士に対しての演説などで使われるようだ。

価値観というものは魔法のようなもので、
時代を支配する。
その破れ目を見ないものは、幸せである。
一貫した信念の中で生きて死ねる。
破れ目が見えてしまった場合、
不幸である。