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暗室で写真現像

フィルム写真しかなかった頃のこと。
カラー写真が普通の写真として定着していた頃であったが、
個人の家でフィルムの現像、印画紙への感光、現像、定着なども比較的小さな設備で可能だった。
風呂場でもできた。
伯父がそんな設備を持っていて、何度か現場を見せてもらったことがあった。
わたしは中学生の頃、写真部の設備を使って、
白黒写真を焼けるようになっていた。
伯父の設備を思い出し、話をしてみた。
親戚に譲ったが、多分使っていないと思うので、話してみようかというのだった。
結局、その人が使っているから、譲ることはできないとの返事だった。

あの当時は、そんなはずはないだろう、ケチだなあ、などと思っていたのだが、
いまから思えば、そんなことに時間とお金をかけないで本当によかったと思っている。
他人のケチに感謝。

万事塞翁が馬である。

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杞憂

何かの文章で
杞憂
と書こうとして、なんだか紋切り型のようで、やめた。

しかし杞憂というのは中国の故事成語の一つで、
この言葉だけで、小さな物語を誰にも思い出させるのだから、
イメージ喚起力は大きい。

「愚か者の人生は不快で不安定で、未来のことばかり考えている。」(セネカ)
との言葉を思い出した。

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キムヨンジャ、ヤンスギョン

キムヨンジャ、ヤンスギョンなどを聴いていたことがある。
韓国人の歌う『演歌』で、1990年代くらいのことではなかったかと思う。
韓流ブームなどは予想されていなかった。

ヤンスギョンは、
田村正和、高橋恵子、古屋一行、脚本・鎌田敏夫のテレビドラマ
「過ぎし日のセレナーデ」の主題歌を歌っていた。1989年。
田村正和は 榊隆之 役だった。

昔はひどい時代で、
韓国旅行といえば、一部では、女性には嫌われ、
男性が安くいかがわしいことができる旅行と思われていたような面もあった。
美容整形した女性にサービスされて日本人は喜んでいたらしい。

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PC98 NEC 儲けはどこに消えたのか?

最近何かでNECの名前を見かけた
そして昔を思い出した

そもそも電電公社というものがあり
電話事業を独占していた
電電公社には製造部門がなく
日本電気が下請けしていた

従ってNECは電話機や交換機や通信関係については強いはずなのだった
いまでも、TAなどについては信頼性が高いと言われることがある
ソニーなどはそんな製品は作っていない

大型計算機は富士通が強かったらしいが
パソコンは交換機の延長のようなところもあり
NECは本では優位に立っていた

PC88に続いてPC98を発売して、本格的な独占が始まった。
そのころPCが必要になり
一番いいので間違いないだろうと思い
PC9801の初代機を買った。
MSDOSと一太郎、ロータス1-2-3の時代だった。

その後、AT互換機は不遇の時代が続く。
NECと一太郎が組んで、日本の市場を牛耳っていた。
わたしはそんなのが嫌いだったので、
エプソンのノートマシンを愛用し続けた。
結局三台乗り換えて使用し、現在も手元にある。
電源コンセントさえどこかに行ってしまったけれど。
二台はDOSマシンだ。
VZとATOKを組み合わせて、非常に満足できる日本語入力・編集マシンとなった。
最後の一台はWin3.0がインストールされていた。
遅かったけれど、このときからカラー画面になった。

NECはWindowsの時代になってシェアを落とした。
その前には、画面に日本語を表示する時に、
日本語フォントのメモリーがあらかじめあり、
従って海外製品には真似のできない、高速日本語表示ができる、
わたしはそんな風に理解していた。

Windowsが開発される経過の中で、
これはアップルのOSの真似ではないかとの裁判が始まった。
詳細は知らないが、当時の友人の話によれば、
ビル・ゲイツは、似ているというのなら、「どこが似ているのか説明しろ」、
そうすれば「どこが違うのか説明してやる」
などと屁理屈をこねたというのだった。
ド素人だった私も、「要するにアップルの真似をしたんだね」と理解し、
その友人にも、「そうだね、アップルには及ばないけれど」と説明を受けていた。
一方で、アップルも、基本コンセプトは、ゼロックスの開発になるものを借用していたとかで、
マイクロソフトを追いつめるには至らなかったというのだ。

まあ、そんなこんながあって、Windowsが普及し、NECの独占は崩れ、
現在に至る。
思うに、当時のNECの莫大な儲けはどこに消えたのだろう?
それが不思議でならない。

昨日などはサッポロビールが外資筆頭株主であるスチール社の動きに
翻弄されていると報道されていた。
企業も土地も着々と国境を気にしない企業に買収されつつあるのではないかと憂うつになる。
軍隊とスパイと資本金がある米国はまだしばらく世界の支配者なのだろう。
中国が、著作権法はじめ、米国の戦略的権益を無視したら、どうなるのだろう。

中国としては、ある日、どこどこの私企業設備をすべて国家が没収し、
国営に移行すると宣言しても、自由なのだろう。

PC98の頃のNECは国営企業の延長であり、
現在は私企業になっているという感じがする。
当時の儲けを蓄積しておけなかったのは、
役人体質のゆえではないかと思う。



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はばたく

すべてを捨てるから
はばたくこともできるだろう

そこまで景気よく空騒ぎしなくてもいい

あまりに居心地のいい空間があると
人間は場所に固執する

すべてを捨てるから
歩き始めることができる

すべてをすてるから
この世界自然のすべてを自分の家と思うことができる



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本箱の裏の金具

残骸の中に、木製本箱の背中が見えていた。
補強の金具が見えている。
この本箱を作った時の情景が浮かび上がる。

あのときは本箱などの備品のほかに、
床の配線に汗だくになったものだった。

あのときはこんな終わりがあるなんて
つゆほども思わなかった

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西武 和田

西武の和田が
昔の広島、衣笠にますます似てくる

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ちあきなおみ

テレビでちあきなおみについて
古いビデオを流していた
今風に歌がうまいので驚く
どことなく今風です
どこなのか?

何パーセント大袈裟に演じるか、
そのパーセントが現代風なのではないか?

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長島さんでテンションアップ

長島さんが巨人軍キャンプを訪れた。
大ニュース扱いである。

他人の高テンションを誘発する何かを持っていて、
それは年をとっても、
病気で倒れても、
変わらないようだ。

言い方を変えると、妙に明るい。
いいなあ。人徳だ。

これがマスコミに作られた像なのか、天然でどうしようもなくこうなのか。
「長島を演じ続けるのも疲れることがある」といった意味の発言を聞いたことがある。

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カエル絶滅の危機

カエルを殺してしまう真菌が蔓延しつつあり、
新聞では「カエル絶滅の危機か?」と書いている。
カエルが絶滅したらどうなるんでしょうか。
童話の世界は困るな。
松尾芭蕉も困る。
慣用表現の世界でも、カエルはカッパと同格になってしまう。

真菌というのは、簡単に言うと、カビです、カビ。

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海を見る 波を聴く 潮風を嗅ぐ

海岸を歩いた。
砂浜を、前に歩いた人の足跡を辿りつつ、
途中で犬の足跡と交わる様子を眺めつつ、歩いた。

波音を聞いた。
こんなにも立体的。
耳はくすぐられている。

潮風を嗅いだ。
いいものだと思いながら、
一方では、これは実は海草の腐った匂いなのだ、
完全にきれいな海では、
「潮の匂い」はしないのだ
という説明を思い出していた。
そんな説明を思い出しつつ、
私の鼻は懐かしさと慰めに満たされて、
喜んでいた。

波をじっと見ていて、思い出した。
波は重なり合い、とてつもなく速く走るのだと書いた昔を思い出した。

波は砂浜に押し寄せて、
最後まで生き、消えて、一部は沖に向かって返してゆくものだ。
寄せては返す波と言われる。
見つめていると、
返す波と、新しく寄せる波が、ぶつかり合うことがある。
返す山と寄せる山が重なり合い、高い山を作る。

返す波と寄せる波は完全に平行ではないことが多いので、
山が加算される様子は、山が砂浜に平行に走るように見える。
返す山と寄せる山が平行に近くなればなるほど、
加算されて合成された山は、速くなる。
完全に平行になれば、無限大の速さになるはずである。
我々の目は無限大の速さを実感することができない。
なぜなら、光線が眼球に届くまで、距離÷光速 の時間が必要だからである?

まあ、そんなことを書いていたものだ。
いままた、波が走る。
光よりも速い現象がここにあるはずなのだ……


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Stairway to heaven Led Zeppelin

この曲は多くの人に支持されながら、しかし多くの人にとって完全に理解することの難しい一曲ではないかと思う。Ooh, it makes me wonder,以外の部分はよく分からない歌詞であると割り切って聞いていても特に問題なく充分に名曲である。バージョンによって差異も大きくアドリブもかなりある。スラングの意味の広がりが分かれば多少は深く理解できるのかもしれない。たとえばサザンオールスターズの歌を英訳してもあまり分からないだろうとも思うので、似たような事情だろう。

解説などを参考にして比較的自由訳してみる。

Stairway to heaven ::Led Zeppelin

There's a lady who's sure all that glitters is gold

And she's buying a stairway to heaven.

When she gets there she knows, if the stores are all closed

With a word she can get what she came for.

Ooh, ooh, and she's buying a stairway to heaven.

There's a sign on the wall but she wants to be sure

'Cause you know sometimes words have two meanings.

In a tree by the brook, there's a songbird who sings,

Sometimes all of our thoughts are misgiven.

Ooh, it makes me wonder,

Ooh, it makes me wonder.

There's a feeling I get when I look to the west,

And my spirit is crying for leaving.

In my thoughts I have seen rings of smoke through the trees,

And the voices of those who standing looking.

Ooh, it makes me wonder,

Ooh, it really makes me wonder.

And it's whispered that soon if we all call the tune

Then the piper will lead us to reason.

And a new day will dawn for those who stand long

And the forests will echo with laughter.

If there's a bustle in your hedgerow, don't be alarmed now,

It's just a spring clean for the May queen.

Yes, there are two paths you can go by, but in the long run

There's still time to change the road you're on.

And it makes me wonder.

Your head is humming and it won't go, in case you don't know,

The piper's calling you to join him,

Dear lady, can you hear the wind blow, and did you know

Your stairway lies on the whispering wind.

And as we wind on down the road

Our shadows taller than our soul.

There walks a lady we all know

Who shines white light and wants to show

How everything still turns to gold.

And if you listen very hard

The tune will come to you at last.

When all are one and one is all

To be a rock and not to roll.

And she's buying a stairway to heaven.


光るなら黄金 貴婦人は信じて疑わない

天国への階段も買うつもり

お店が閉まっていても

わたしが行けば開けてくれるわ 知っているのよ

ああ 貴婦人は天国への階段を買うつもり

壁に貼り紙があっても

裏の意味を考えてみる

鳥が歌う

人間の考えることなんか間違いさ

ああ 不思議なことだ

ああ 不思議なことだ

魂が 西を向いて 泣いている 

去ったことを悔い 泣いている

思いの中に 木々の間の 煙の輪 がある

人々は立ち上がり それを見守る 声があがる

ああ 不思議なことだ

ああ 本当に不思議なことだ

ささやきがする

その調べを歌うとき

笛吹は気づかせてくれる

新しい夜明け

森にこだまする笑い声

茂みの音は

メイクイーンに降る雨だ

二つの道がある

いまなら道をかえられる

そして 不思議なことだ

歌っていると

笛吹が仲間になれと誘いかける

貴婦人よ 風が聞こえますか

風の上の階段は見えますか

そして 道を行くに従い

影は魂さらに大きくなる

貴婦人は白く輝き

すべてを黄金にしたいのさ

耳を澄ませば

あの調べ

全は一、一は全

ロックになれ ロールするな

そして 貴婦人は天国への階段をかうつもり

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どうにもならないものを考えていても仕方がない。leavings(去った人・もの・こと)をいつまでも考えていることは一種の愚かさである。現実に立ち向かう時間を無益な回想に振り向けている。愚かな選択である。

厳しいな、これは。

次の一節はケルト神話などの要素が強いと指摘される部分である。

There's a feeling I get when I look to the west,

And my spirit is crying for leaving.

In my thoughts I have seen rings of smoke through the trees,

And the voices of those who standing looking.

西のほうを見やり 去ったことを悔やんで魂が泣いていたような 感覚がある

想像の世界で 木々の間から上に浮かぶ煙の輪を見た

それを見守る者たちの声が聞こえた

やっぱり、よく分からない。
詳しく解説が必要だ。
堀田善衞みたいな読み解きが必要。

なお、一文字変えて、
Stainway to heaven とすれば、
ピアノの話

ピアノといえば、
ヤマハの文字が入った建物の上に、
ボーリングのピンが二つも立っていた。
そんな商売しているのだろうか。

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ポー名作集 丸谷才一訳

先日、スタニスワフ・レム著「捜査」を読み、
多分、ポーの作品の中に似たようなことが書いてあったなあなどと思い、
読んでみている。

そういえば、ポーの作品については思い出もある。
大学一年生の頃だった。
丸谷才一の出身校である学校の、しかも、彼の学んだ学部の、秘書さんと知り合いになった。
ある日彼女が言った。

エドガー・アラン・ポーなんて、
子供の頃に読んだと思っていたのに、
最近読み直すととても新鮮だわ。
たとえばね、慣性の法則をさらっと書いているの。

重い物体は軽い物体より動かしにくいということでしょう。
そしていったん動き始めると、止めにくいということね。
それを精神的な面に関して言えば、
知的に優れた人は、最初に動き出すときに、
そうでない人に比べて、力が要るということなの。
そしていったん動き出せば、力強い。
そうかって、思って。
だから、そんな人のそばにいる人は、
普通の場合よりも、辛抱強く待つ必要があると思ったのよ。

ほどなくして彼女は幸せな結婚退職を迎えた。
精神における慣性の法則を理解したゆえだったようだ。

まあ、そんな思い出もある、ポーである。

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てのひらのひよこ

てのひらで
ねむるひよこは
あったかい

昔動物園で小動物に触れる会があった。
うさぎやひよこがいた。
ひよこは頼りなくていまにも壊れそうだった。
大切にてのひらで包んでいると、
温かいせいか、ぐっすり眠ってしまった。
するとてのひらはひよこの温かさを感じ始めた。
その動物園では出口近くで動物をよんだ俳句を募集していた。
ついでだったので急いで書いた。
その俳句である。
あとで賞品をもらった。

「禁じられた遊び」に登場するひよこのかわいいこと。

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古いカセットテープ

家の片付けをしていて、
古いカセットテープを処分する必要に迫られている。
必要なものはハードディスクに録音してあるので、
とりあえずは、田舎の物置に収納しても問題はない。
しかし先日少しだけ荷物をいじってそのままとなり、
なんとなくセットして聞いてみた。

流れてきたのはNHKのクラシック番組で、
少しくだけた感じだ。
威勢のいい「アマポーラ」がバリトンで流れたり、
ギターの音色が流れたりする。
本を読みながら流していたのだが、
これこそは何となく「死」というものの感触ではないかと思ったりする。

思いがけなく聞いたカセットテープであるが、
それは私が録音したものである。
かなり昔のこと、本当に私が、機械にセットして、ボタンを押したはずだ。
その一回限りの事実が、ここで証明されている。

わたしの人生はこんなものであった。
たあいもないものだ。
まだ若い私が、機械の、「REC」ボタンを押している。
後年になって、暗い気持ちで、
「死」の感覚を先取りさえしながら、
聞くことになろうなどとは、夢にも思わず、
「REC」ボタンを押している。

そこで思うのだが、
少しではあるが私の人生にもまだ続きがありそうだ。
いまこうして暗鬱に思いをいたしているこの時間を、
今後何かの機会に蘇生して体験することがあるとすれば、
ますますやりきれない思いだ。

あの世に行ったとして、気の抜けた思いで、
この世のことを回想するのだろう。
わたしは充分に生きたとは言えない。
こんなのが私の人生であっていいはずがない。
そんなことさえいま未来を先取りして思うのだ。

思いがけず古い写真を手にしたり、
偶然に古い知り合いに会って昔を、強制的に、追想させられたり、
ふと古い古いカセットテープを聴いて、蘇る昔に驚愕したり、
そんなことも、心にひとしおつらい、この冬である。
戦争で市街地が焼かれて、その中に立ちつくす、
そんな敗残の感覚である。
あの頃の時間はいったい何だったのだろうと、
めまいの中で思う。

はじめから、どうせ虚無だと思い定めて、
ニヒリズムを生きる頼りとして人生を送ってきたのならば、
少しは違っただろうか?
私は違ったと思う。
当時は未来を信じていたのだろう。
だから最近しみじみとやるせないのだろう。

というわけで、古いカセットテープなんか、
聞くもんじゃない。



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人間と野獣の違い

人間と野獣の違いはどこか。
・信仰……カトリック
・判断力……モンテーニュ先生
・コンピュータ・リテラシー……Steve Job
・経済活動……マルクス
・リビドーの文化的使用……フロイト
・特に違いなし……現代科学

「禁じられた遊び」を見て、人間と野獣の違いはやはり信仰だと思った。
死を扱っているところがポイントである。
野獣は死を概念としてつかんでいない。埋葬もしない。祈りもしない。

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映画 禁じられた遊び

名作続々でカサブランカ、第三の男、禁じられた遊びと続いている。
ルネ・クレマン監督。見るたびに発見がある。

時間がたてばたつほど名作になる。
なぜなら、名作が我々の感受性を育てるからである。


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杉並区母子殺人事件

容疑者が逮捕され、すぐ近くに住んでいる大学生男子だという。
動機は不明。
盗んだカードで現金を引き出そうとして、ビデオに映っていたのだという。
被害者には特に恨みを買うような、
つまり、殺されるように理由はなかったらしい。
理由があっても人を殺してはいけないのであって、
ゆえに、死刑廃止論も強いのであって、
それなのに、理由なしに殺人を実行してしまうとは、
人間の仕組みの中にそのような回路が内蔵されているものだろうか。

あるいは、最近の生活の中の何かの変化が、
日本人の行動に影響を与え、
このような理解できない事件を引き起こしているのだろうか。
30年前は小学校の学級崩壊も理解できないことだった。
現在では、理解できないながら、現実として認めざるを得ない。

抽象的な言葉で言えば、
人間性の欠如、
情操の欠如、
となるらしい。

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関東でも春一番

吹いたって。

例年は、「春一番が吹く日まで」を
合い言葉にして、
寒く冷たい冬を堪え忍んできたものだった。

今年は例外的に暖かかった。
夏は暑いのかなともう先のことを心配している。

未来を過剰に心配するのは
愚か者の特徴であると
モンテーニュ先生が指摘している。

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人間であること、これが彼の職業であった

堀田氏がモンテーニュ先生について語る。

キリストその人とその言葉に一言半句も言及したことのないカトリックであった。
サント=ブーヴの言うように、「人間であること、これが彼の職業であった。」

専門職である前に、人間であれ、
などとよく言われる。

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半分は話し手に、半分は聞き手に

モンテーニュ先生は
テニスボールのやりとりに例えて言う、

言葉は、半分は話し手に、半分は聞き手に属する。

そうだねえ。真空に言葉が響いていても仕方がないものね。
とすれば、聞く人の身になって、分かりやすく書いてくれることも、
大切だと思う。

一種の合作だね。

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思索 心を鍛える

思索すること。モンテーニュ先生の言葉。

私は心に物を詰め込むことよりは、心を鍛えたいと思う。
自分の思想と語り合うことほど、

大切なものはないということだ。
実際、私たちは、心に詰め込みすぎていると思う。
情報は過多である。意見は過剰に飛び交う。
詰め込んでも益はない。

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春一番 自然の異常

西日本で春一番と報道されているのに
東京は寒い
雨が降った様子で
いまは風が強い
今日は一歩も外に出ていないので
雨についてはよく分からないが
木々の梢を眺めて知る限りでは
風は強い
マンションというものは外の気象から人間を遮断してしまう
一戸建てに住んでいた時には
屋根をたたく雨の音に敏感だったものだ

とうとう、雪が降らないまま、春一番の宣言という、
観測史上はじめての事態だという
戦争は遠いところで進行しているが
自然の異常は明らかにわれわれを襲いつつある

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ソクラテスは毒杯を仰ぐ 来世の信仰

ソクラテスはその思想の名において毒杯を仰いだのであった。

こう堀田氏は書いている。

ソクラテスが毒杯を敢えて仰ぐに至った経緯について、
自分としては次のように考えている。

ソクラテスやプラトンにおいても、
真善美とされるものがどうしてこの世で報いを与えられないかは、
説明の難しいものであったと考えられる。
ソクラテスとプラトンは哲学者の常で、あの世での報いを説いた。
つまり、この世で報いられなくても、あの世できちんと報いられるのであるから、
心配はいらないとした。
そこで、民衆は問う。しかしそんな来世が本当にあるのか。空想ではないか。
本当に信じているのなら、
いまこの場で死ぬことも怖くないはずだ。
まして、この世は影であり、真実の存在はイデア界にあり、
などと言うからには、この影の世界などには用はないはずであろう。
死の恐怖に打ち勝てるのか。
そのよう局面にいたり、
ソクラテスは信念に従い、毒杯を仰いだ。
そう思う。

ソクラテス氏はやせ我慢したんだな。
それともうつ病だったのだろうか?

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魂の価値

モンテーニュ先生の言葉。

魂の価値は、高く行くことでなく、秩序正しく行くことである。
魂の偉大さは、偉大さの中ではなく、平凡さの中に発揮される。

このような意見も、
人生を生きていくにあたって非常に役立つ。
そのようでありたい。
特に、彼、モンテーニュ先生が生きた時代の、無秩序ぶりには同情する。
そうした中で偉大であろうとすれば、
かなり怪しい。

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愚か者

「愚か者の人生は不快で不安定で、未来のことばかり考えている。」(セネカ)

なるほど。そうだろうな。
一方、過去のことを後悔してばかりいるのはうつ病である。

Led Zeppelinの歌「天国への階段」で、そんな歌詞があったと記憶する。
嘆いても仕方のないことを嘆いているのは愚か者である、
そんな意味の、しかしもっと詩的な象徴的な言葉だったと記憶する。

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結びのお言葉

モンテーニュ先生の結びのお言葉。

もっとも美しい生活とは、
私の考えるところでは、
普通の、人間らしい模範に合った、
秩序のある、しかし奇蹟も異常もない生活である。
ところで老人は少しばかりやさしく取り扱ってもらわなければならない。
だから、この老齢を、健康と知恵の守護神ではあるが、
快活で愛想のよいアポロンにお願いしよう。

アポロンの神よ、静かに私に、
私が手にした幸福を、身も心も、
壮健で享受できますように。
そして私の老年が恥多きものではなく、
琴の楽しみも奪われませぬように。(ホラティウス)

なるほど、円熟である。いいものだ。

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傑作

モンテーニュ先生の言葉。

「われわれの偉大で光輝ある傑作は、立派に生きることである。」

おお、学生さんに好まれそうなお言葉。

「立派に生きる」ということがどういうことか、
なんとなく事前に分かっているところが、
この人の信用しきれないところだ。

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落馬事件と臨死体験

モンテーニュ先生は落馬して、
まるで極めて軽度の臨死体験をしたのではないかと
思われる記述がある。
面白いものだ。

そして書く。
「私の仕事と技術は生きるということである。」

へんなオヤジである。
大金持ちで政治的地位にも恵まれたこの人が、
こんなことを書いている。

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最下層の人々

モンテーニュ先生の言葉。

「私はいつも最下層の人々の行状や言葉が、われわれの哲学者たちのそれよりも、真の哲学の教えにかなっていると思う。」

しかし、最下層の人々の考えや行いをどの程度知っていたものだろうか。
まあ、真に受けない方がいいな。

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